Nortel Networksは、Microsoftとの提携成立を発表した翌日の米国時間7月19日、次世代のワイヤレスデータ通信ネットワークの拡大を目指して、Verizon Wirelessとの契約という大きな勝利をも手に入れたことを明らかにした。
発表によると、NortelはVerizon Wirelessに対して、Verizonの第3世代(3G)携帯ネットワークの通信速度や機能を向上させる機器を提供するという。具体的には、「CDMA 1xEV-DO(Evolution Data Optimized)Revision A」技術に基づく製品を、Verizonは2006年第3四半期から使用することになっている。
この新技術によりデータ通信速度は格段に高速化し、ダウンロードは3.1Mbps、アップロードは1.8Mbpsほどになる。現在の3Gネットワークの通信速度は平均で400〜700kbpsだ。携帯機器での動画再生やインターネット電話(VoIP)など、大きな帯域幅を要し、データの遅延が問題になる新しいタイプのアプリケーションにとって、通信速度の高速化は必要不可欠だ。
今回の合意による契約金額などの詳細は明らかにされていない。
Nortelはこれまで10年以上にわたって、Verizonの全米規模のワイヤレスネットワーク向けに機器を提供してきた。Verizonは現在、NortelのEV-DO Revision A技術を用いて、Push to Talk、固定通信と移動体通信の融合サービス(FMC)、VoIP、メッセージングサービスといったアプリケーションの実験を進めている。
Nortelの副社長でCDMAソリューション部門ゼネラルマネージャーを務めるDoug Wolff氏は、声明の中で次のように述べた。「NortelのソリューションによってVerizon Wirelessは、動画やその他のストリーミングメディアなど、Quality of Service(QoS)に依存する新しいリアルタイムのサービスを導入できるようになる。こうした新サービスは非常に強力なエンドユーザー体験をもたらすため、顧客の忠実度が高まる」
Nortelをめぐっては今週、Verizonとの契約発表より前にもう1つ大きな動きがあった。Nortelは18日、Microsoftとの戦略的提携を発表し、大企業向けにユニファイドコミュニケーション製品の開発、マーケティング、販売を行うことを明らかにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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