サンフランシスコ発--Intelがデュアルコア版Itaniumプロセッサ「Montecito」を発売した。これを受け、同プロセッサを搭載したサーバが続々と登場する。
Hewlett-Packard(HP)、Unisys、Silicon Graphics、富士通、NECの各社は、米国時間7月18日に行われたMontecitoの発売イベントで、新しいサーバの計画を明らかにした。大半のサーバは9月に登場する予定だ。
現在、Itaniumサーバ市場で圧倒的なシェアを誇っているのはHPだ。これには、HPがItaniumプロジェクトを立ち上げ、初期モデルをIntelと共同開発したという背景がある。しかし、IntelのDigital Enterprise GroupゼネラルマネージャーPat Gelsinger氏は今後について、市場におけるサーバメーカー各社のバランスはとれてくるだろうと期待する。
「今後は他社製品のパーセンテージが拡大するものと予想される」(Gelsinger氏)
Gelsinger氏の予想通りにことが運ぶか否かは、Itaniumシリーズの今後を占ううえで重要な指標になる。見どころはItaniumが、HPのサーバチップの代替品という地位にとどまるのか、それともIntelの期待通りに市場で幅広く普及し、IBMやSun Microsystemが製造するプロセッサファミリーにプレッシャーをかける存在になるのかである。
HPとIntelは、1994年にチップの共同開発を発表したが、このプログラムは、2005年に発表されたMontecitoの発売延期をはじめ、スケジュールの見直しなどの様々なトラブルに見舞われてきた。だが、DellとIBMがItaniumサーバの取り扱いを中止したにもかかわらず、Itaniumシステムはライバルからマーケットシェアを奪いつつある。
「Itaniumの販売量はクリティカルマスに達したと思われる」(Gelsinger氏)
Montecitoは、前身である「Madison 9M」と同じバスアーキテクチャを採用しているため、Madison 9Mと同じ設計のサーバに搭載することが可能である。消費電力も低下しているため(これまでの130ワットに対して最大消費電力は104ワットとなっている)、チップをアップグレードしてもオーバーヒートの問題に悩まされることはない。
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