オーディオプレイヤー、ICレコーダー、FMラジオ--1台3役をこなすビクター「alneo XA-C109」の実力 - (page 2)

ビクター
XA-C109-S
内容:本体にステレオマイクを備え、レコーダーとしても使える多機能オーディオプレイヤーの「alneo」。プレイヤーとしての高音質再生さもさることながら、レコーダー、FMラジオといった部分でもその高性能さが際立つ。実力派オーディオプレイヤーの使い勝手とその音質に迫る。

最新の著作権保護技術「WMDRM 102」に対応

 対応する音楽ファイルはMP3、WMA(WMDRM 102対応)、WAVの3方式。WMAは最新の著作権保護技術「WMDRM 102」に対応する。これによりナップスタージャパンの定額制音楽ダウンロードサービスでの利用が見込まれる。このサービスは月額数千円の利用料を支払うだけで、好きなだけ音楽をダウンロードできる。開始は2006年の秋頃が予定されており、アップルコンピュータのiTunesに対抗する音楽配信の一つとして注目されている。XA-C109はそのサービスで使われるWMDRM 102に対応しているのだ。

 定額料金サービスを待たなくてもすでに「MSNミュージックストア」など多くの音楽ダウンロードサイトで利用できるので、「最新の音楽はネットで入手」と考える向きにはおすすめだ。

  • ジャケット表示にも対応する。ダウンロード配信の音楽を楽しむなら、重宝する機能だ

中高域を滑らかに再現する波形補間技術を採用

 音質にも気を遣っている。本機には音楽をデジタル化する際に失われた部分を再生時に補完(補う)して再生する波形補間技術「CCコンバーター」機能を備えている。一般に音楽CDをMP3などの圧縮オーディオデータに変換する場合は、非可聴域(聞こえないと言われる周波数)などをカットして音楽データを圧縮している。この変換時には必要な音楽情報も失われることがある。それを補い、原音に近づけるようにするのがCCコンバーターだ。

 視聴してみるとCCコンバーターを使うことで、音に厚みがよみがえる。ボーカルは中高域が滑らかになり、ピアノや管楽器はメリハリがつき、楽器ごとのパートがより鮮明に感じられるようになる。ボタン操作でCCコンバーターをオン、オフできるので、交互に試したところCCコンバーターを使うと立体感が増していた。

 ただし過度の期待は禁物。文章でこの手の効果を伝えようとすると、どうも針小棒大に伝わりがちだ。たとえば「1000円のヘッドフォンの音質が、数万円のヘッドフォンに化けた」という、ほど大げさな効果はないが、一度使うと欲しくなる機能程度と、受け止めていただければ間違いはないだろう。興味のある方はぜひショップ等で視聴していただきたい。とくにメモリーオーディオのがさついた音質に辟易している向きには、おすすめだ。

  • 付属ヘッドフォンは低音の抜けがよく軽快なサウンドを楽しめるが、耳へのフィットはいまひとつだった

  • iPod nanoとの比較。alneo(左)、iPod nano(右)。本体の大きさや液晶画面はほぼ同程度

  • 厚さ比較。alneo(左)、iPod nano(右)。iPod nanoよりも厚く感じるが、機能面ではnanoを越えている

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