プライバシー戦略責任者に聞く:これがマイクロソフトの考え方 - (page 2)

文:Joris Evers(CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年07月06日 08時00分

--WGA Notificationsは毎日Microsoftに報告をあげていることが判明しました。このことはユーザーに知らせるべきだと思いますか。

 われわれの基本的な考え方は、できるかぎり透明性を高めるこです。今回のケースでは、実際にユーザーの情報を転送するWGAのValidation (海賊版かどうかの確認)部分についてはプライバシー面で問題がないか時間をかけて検討したのですが、逆にユーザーにそのことを通知するという側面については考えていませんでした。

--Microsoftはオンラインサービスの大幅強化を図っていますね。あらゆる製品が"Live"になっています。プライバシーという観点から見て、オンラインとオフラインとで何か違いはありますか。

 われわれは、従来製品と同様、プライバシーポリシーの標準に則って、オンラインサービスを構築しています。ソフトウェアはコンピュータ上で動作しますが、同時にインターネットに接続しています。

 たとえば、Windows Error Reportingにはプライバシー保護の考え方が組み込まれています。システムで問題が発生すると、われわれとしては何が起こったのか知りたい。問題に対処するにはそれしかありませんから。しかし、それと同時に、自分の情報を送信するかどうかの選択権をユーザーに与える必要があるとも思っています。つまり、ユーザーが「送ってもかまわない」と明示的に答えるまで、ユーザー側からMicrosoft側に何も送信しない、というものです。

--つまり、オンラインサービスだからといってプライバシーに関する特別なガイドラインは必要ないということですか。

 われわれはプライバシーポリシーの標準となるものを策定したとき、各製品について、そして各種サービスについて検討しました。ですから、われわれのプライバシー標準は、Webサイトのすべてのページに至るまで、あまねく適用されます。

--製品開発チームと共同作業しているときに、議論したり、意見が衝突したりすることはありますか。そうしたときに「ここだけは絶対に譲れない」という点はありますか。

 Microsoftのプライバシーポリシーで最も好ましい点の1つは、プライバシーを会社の信条にしていることです。この点は、Bill Gatesが4年半前に発表したTrustworthy Computing Initiativeにも盛り込まれています。私は、プライバシーは事前に考慮しなければならないと思っています。後付けではダメです。プライバシーに関して助言することもありますが、それは、その部門がプライバシー面から見て本当に正しいのかどうか確認したがっている場合だけです。

--Microsoftは、ようやく形の見えてきたWindows Vistaに関して、最も安全なオペレーティングシステムであると大いに宣伝していますね。Vistaは、最もプライバシー重視のオペレーティングシステムでもあるのでしょうか。

 その点は、先ほど触れたように、Vistaのプライバシーポリシーの話に戻ります。VistaはSecurity Development Lifecycleの全工程を経ています。ですから、この製品にはわれわれが定めたプライバシーポリシーが適用されています。

--プライバシーに関してMicrosoftが間違ったことをしたときに、厳しい態度をとることはあるのでしょうか。

 そうした経験はありませんね。

--今回のWGA Notificationsの件が、そうしたケースということになるのでは?

 WGAに関しては多くの時間を費やしてきましたし、これから正式リリースに向けて、プライバシーを意識したよりよいものに改善していくつもりです。私の経験からすると、社員は常に正しいことをやろうとしています。Microsoftでは、350人を超える社員が、業務の一部として、プライバシーに関する責任を負っています。つまり、組織自体にプライバシー保護に関する認識が植え付けられており、揺らぐことのない基盤が形成されているのです。

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