最近になってインターネット上での著作権侵害を厳しく取り締まり始めたスウェーデンで、ファイル共有サービス利用者が罰金を科される事態に備えて加入できる保険が登場した。
建築学を専攻する29歳の学生Magnus Braath氏は、スウェーデンが新しく制定した法律の適用で著作権を侵害したとされたスウェーデン人に対し、罰金を肩代わりする仕組みを提供している。著作権で保護された音楽、映画、ゲームなどの複製物のダウンロードをこれまで通り続けたいと考える人たちは、Braath氏が立ち上げた「Tankafritt.nu」というウェブサイトに行って140スウェーデンクローナ(およそ19ドル)を支払えば、1年間の保障が受けられるのだ。
著作権侵害で有罪とされたら、「ファイル共有で有罪になったけれど、このくだらないTシャツを着るだけで済んだ」と印刷されたTシャツも進呈される。
Braath氏がファイル共有サービス利用者に保険を提供するのは、映画や音楽の海賊版のダウンロードを禁止したスウェーデン政府に対する抗議のためだ。「私はこの法律には賛成できないから、何かメッセージを発信したかったのだ」と、ストックホルムから50マイル(およそ80km)ほど離れたウプサラ出身のBraath氏は言う。
著作権法が甘すぎるとの批判を米国から受けて、スウェーデンが海賊版のダウンロードを禁止したのは2005年になってからだ。しかしスウェーデンには、この法律によって情報の自由が脅かされると考える人もいる。
それにしても、実際のところBraath氏には、すべての罰金を肩代わりできるお金があるのだろうか?
「(海賊版ダウンロードに対する)スウェーデンの罰金はそれほど高くない」と話すBraath氏によれば、せいぜい1万6000クローネ(およそ2200ドル)くらいだろうという。「実際に有罪になるのはほんの一握りのケースだけだ・・・私が最も重視しているのは、十分な緩衝材となる仕組みを用意しておくことだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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