音楽/映画業界は、楽曲などの著作権で保護された各種素材をインターネット上で不法に交換する行為を防止するため、新たな手法を導入した。
米国時間22日にリリースされた「Digital File Check」と呼ばれる無償プログラムは、コンピュータ上にあるファイル共有プログラムをアンインストールもしくは無効にする。同ソフトウェアは、全米レコード協会(RIAA)の関連団体でロンドンに本部を置く国際レコード産業連盟(International Federation of the Phonographic Industry:IFPI)が、全米映画協会(MPAA)と共同で開発した。
同団体は、主に欧州の保護者や雇用者向けに同プログラムを用意した。
MPAA会長のDan Glickmanは声明を出し、「Digital File Checkは使いやすく、社員や子どもなどによる映画の不法ダウンロードやファイル交換防止に有効だ」と述べた。
IFPIは声明のなかで、「自分たちの子どもに責任を持って音楽を楽しんでもらいたいと考える両親にとって特に有益だ。無償であり、任意に利用可能で、私的使用に限られており、著作権侵害対策組織への密告を行うようなものではない」と述べた。
同団体によると、サイトからダウンロードして入手する同ソフトウェアは、コンピュータに保存されている音楽や映画を検索し、違法コピーをすべて削除するという。IFPIはさらに、雇用主向けに「Copyright and Security Guide for Companies and Governments(企業や政府機関のための著作権およびセキュリティ指針)」というガイドラインを公開および配布する計画も発表した。これは、企業ネットワーク上で著作権侵害を野放しにした場合の責任問題について説明している。
今回の新キャンペーンは、レコード業界が音楽や映画の無償共有を促進するピアツーピア(P2P)ネットワークとの戦争で展開する作戦の1つ。RIAAは先日、著作権法回避を助長する行為の中止を求めた警告書を7社のP2P企業に送付している。
同団体では、ファイル共有サービスのGroksterと米最高裁判所で争った裁判に6月に勝訴しているほか、このようなネットワークを利用して著作権に違反した疑いのある個人を数千人訴えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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