KDDIとBTが合弁会社を設立、海外の日系企業のアウトソーシングを請け負い

 KDDIとBT(ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・ピーエルシー)は6月26日、8月1日に合弁会社「KDDI&BTソリューションズ(仮称)」を設立すると発表した。主に海外に展開する日系企業に対し、通信サービスおよび通信に関連するIT設備の運用をトータルで請け負うグローバルアウトソーシングサービスを提供する。

 BTは、欧州や北米、アジア太平洋地域で通信サービスを提供する会社。市内、長距離、国際通信サービス、付加価値ブロードバンドサービス、インターネットサービス、ITソリューションの提供を主な事業としている。2006年末までにはグローバルIPベースの音声サービスプラットフォームを構築する計画で、21億ドルの投資の半分はアジア、パシフィック地域に向けられる。

小野寺正氏とアンディ・グリーン氏 握手を交わすKDDI代表取締役社長兼会長、小野寺正氏とBTグローバル・サービスのCEO、アンディ・グリーン氏

 KDDI&BTソリューションズは、KDDIと、BTの100%出資子会社であるBT(Netherlands)Holdings B.V.社が50%ずつ出資して設立される。資本金は約15億円で、所在地は東京都赤坂、従業員数は約100名の予定で、初年度50億円の売り上げを目指す。なお、KDDIネットワーク&ソリューションズとBTジャパンからそれぞれグローバルネットワークサービス事業を分割し、新会社に移管する。代表取締役CEOにはKDDIの舘野修氏、COOにはBTジャパンのイアン・プルフォード氏が就任する。

 通信サービスおよび通信に関連するIT設備の運用をアウトソーシングするサービスは、アジアにおいてはKDDIとBTの双方が、欧州ではBTが担当する。

 BTが海外の日系企業に対しアウトソーシングサービスを提供するうえで、日本市場は欧州市場とは明確な文化的な違いが存在することから、これをクリアするために合弁会社を設立するパートナーを探していたとBTグローバル・サービスのCEO、アンディ・グリーン氏は話す。KDDIをパートナーに選んだことは最良の選択であり、お互いの強みを生かしていけるとしている。

 また、次世代ネットワーク(NGN)や固定通信と移動体通信の融合サービス(FMC)など、他の分野でも協業していく考えだ。またアンディ氏は、日本ではIT設備の運用まで含んだアウトソーシングという考え方はまだ定着していないと話し、BTのノウハウを活用して展開していくと説明する。この点においても、KDDIは安心して任せられる実績と技術、ノウハウを持っていると評価した。

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