ラスベガス発--Cisco Systemsでは、モビリティを重要課題として位置づけている。
Ciscoが今週当地で開催したユーザー向けのイベントには、1万人に上る顧客やパートナーが集まり、同社の未来に対する展望に耳を傾けた。Ciscoは、あらゆる場所のあらゆるデバイスからユーザーがネットワークに接続できるようにするというコンセプトを、戦略の中心に据えているという。
Ciscoの無線ネットワーク事業部で製品マネジメント担当シニアディレクターを務めるAlan Cohen氏は、「Ciscoはモビリティ企業だ。ワイヤレスとモビリティの2つが、われわれの最優先課題である」と発言した。
こうした取り組みの一環として、同社は米国時間6月20日、「Cisco Catalyst 3750g」と呼ばれる新たなアプライアンスと、「Unified Wireless Network」ソフトウェアの主要改訂版となるバージョン4をリリースした。同ソフトウェアは無線ネットワークの構築および管理を支援する製品で、新版にはセキュリティを強化する新たな機能も追加されている。
Ciscoが無線LAN市場に参入したのは数年前のことだ。2005年には、シリコンバレーに拠点を置く小規模なワイヤレス企業Airespaceを買収し、同社の技術と製品を手に入れた。以来Ciscoは、無線LAN市場で支配的立場に立つようになり、現在のマーケットシェアは約60%におよんでいる。
Ciscoは、今後5年〜7年間に10億ドル以上の売り上げが見込める製品分野に対し、「Advanced Technologies」という名を冠しているが、ワイヤレスはつねにその筆頭とされてきた。しかしここへ来て同社の幹部は、有線ネットワークから無線ネットワークへ移行する顧客が増えるにつれ、ゆくゆくはモビリティの戦略的重要性が高まるだろうと考えている。
「さまざまな規模の企業が、モビリティの投資対効果について理解するようになりつつある」(Cohen氏)
モビリティが企業にもたらす主なメリットの1つとして、ユーザー同士の相互通信や情報へのアクセスがより効率的になるという点が挙げられる。しかし、モビリティ実現の利点は、社員がラップトップコンピュータを用いてネットワークにアクセスする方法が増えるということだけではない。社内にいるときは企業のWi-Fiネットワークを利用し、外出中は携帯電話ネットワークを使用するよう切り替えることのできる、新たなデュアルモード携帯電話が間もなく市場に登場するのである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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