B・ゲイツ&S・バルマー両氏に聞く--ゲイツ氏とマイクロソフトのこれから - (page 2)

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:坂和敏(編集部)2006年06月16日 18時05分

--現在は主にMicrosoftを代表するかたちで、世界各地を飛び回り講演を行うなど、とても多忙にしていらっしゃいますが、これからは財団の扱う問題をめぐって同様の活動を行うことになるとお考えですか。

Gates:旅行の回数が減ることはないと思います。今後はいままでより多く、名の知られてないような土地に足を運ぶことになるでしょう。マラリアなどの病気が発生し、手助けが必要とされているのはそうした場所ですから・・・いまはあまり行けていないスラムが数多くあります。これからもMicrosoftのために公の場に顔を出すことは続けていきます。やるべきことを選んでやっていくことになるでしょう。医療関連や教育関連の問題については、政府が一番大きな役割を演じています。こうした分野の問題について時間を使い、対外的に発言する必要は、ほかの分野の場合と同じくらい多くあります。ただし、あまりに多くの事柄について一度に発言することはできません。たとえば、Microsoftで「わかった、ではこの製品を本気で目立たせよう」という場合であろうと、あるいは財団で新しい問題を採り上げる場合であろうとです。

--あなたがMicrosoftでとても多くの実績を残してきたことはあらためて申し上げるまでもないことですが、ご自分で最も誇らしく思うものは何でしょうか。

Gates:私には最も誇りに思える2つの基本的なモデルがあります。1つは、ソフトウェアが主体となるツールがいかに大きな力を人々に与えられるかというビジョン、そしてハードウェアの標準化が可能であり、これほど巨大なソフトウェア業界を作り上げられるというアイデア(を示せたこと)です。われわれが会社を立ち上げた当時は、ソフトウェア業界といえるものはほとんど存在していませんでした。

 もう1つは、人に関することです。われわれは素晴らしい人材を集めています。そして、そうした人々が革新的な製品をつくり出せると信じていますし、また彼らを精一杯後押ししています。そして、われわれは「DOS」やGUI、「Office」などさまざまな開発を行ってきましたが、いずれの場合もMicrosoftにとってはこの枠組みが非常に重要でした。

 たとえば、ワープロソフトにしても一晩で成功したわけではありません。「WordPerfect」や「WordStar」など、その時々にMS Wordよりも人気の高かった製品は、たぶん4つくらいはあるでしょう。しかし、結果的にはわれわれはよく持ちこたえ、大きな成功を収めることになりました。

 さらに、われわれはタブレット(PC)のようなものにも挑戦したわけですが、ご存じの通り、これは困難なものです。当初は、ハードウェアは手に余るもので、またソフトウェアに対する認識は思ったほど芳しくありませんが、しかしひたすら学び続けています。

Ballmer:おや、「model 100」用に書いたBasicのインタープリタについての話はしないのかい。

Gates:ああ、あれは私が自分の手でコードを書いた最後の製品だったね。

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