地球に優しいのはどっち?マイクロソフト対グーグル

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年06月13日 08時00分
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 インターネット利用者の心をつかもうと、GoogleとMicrosoftとの間の競争が過熱している。そんななか、どちらの企業が地球を救うことに長けているかが注目を集めつつある。

 ポータルや検索エンジンを提供する両社は、データセンターの運営や、その冷却システムを稼働させるために膨大なエネルギーを必要としている。そのため、両社は世界でも指折りのエネルギー消費企業であろう。この点について尋ねられた両社の広報担当者は、データセンターの効率性を高め、エネルギー消費量を削減するために取り組んでいる事柄については明らかにしなかった。

 世界でトップクラスのインターネットサイトを持つGoogleとMicrosoftは、疑うまでもなく、データセンターとその冷却システムを稼働させるために大量の電力を消費している。しかし事業運営のために必要とする電力を別とすれば、両社とも米国産業界では屈指の、環境保護活動に積極的な企業でもある。

 両社はプリウスを購入するための補助金を出したり、ソーラーパネルを設置したり、会社のカフェテリアでホルモンフリーのチキンを提供したりしている。両社はSierra Clubやオーガニック農家、Al Gore氏が喜びそうな様々なことを実行に移しているのだ。

 「従来よりエネルギー効率を高めたり、エネルギーの消費量や放出量を削減したりする方法を模索してきた企業や、持続可能性の観点から資源を吟味し、人に優しくて有害物質の少ない設備をつくったりしてきた組織が、ますます環境に適応して活動する方向に向かっている」とSierra Clubの地球温暖化プログラムコーディネーターを務めるStan Van Velsor氏は述べる。Siera Clubはカリフォルニア州パロアルトに拠点を置く環境保護団体である。

 それでは最も環境に優しいのは誰だろうか?これを決めるのは不可能に近い。少なくとも、IT業界の重鎮である両社が、地球に優しいポリシーの策定を重視してきたことは間違いないようだ。

太陽熱に注目するMicrosoft

 Microsoftは4月のアースデーに、カリフォルニア州マウンテンビューの社屋の屋上に2000枚以上のソーラーパネルを設置し、高い評判を得ている。その面積は3万平方フィート(約2700平方メートル)以上にもわたり、シリコンバレーで最大の太陽熱システムの1つであると考えられている。これはピーク時には500世帯に十分電力を供給できるエネルギー量である480キロワットの電力を産出し、会社のエネルギー全体のうち約15%をまかなっていると、設備マネージャーのGeorge Koshy氏は言う。しかしMicrosoftの本社があるシアトルは雨が多く、太陽熱は現実的な代替方法ではないと言う。

 ソーラーパネルを設置することは、電力の需要を削減し、また電力の産出により作り出される温室ガスの放出を抑えるための「素晴らしい方法」であるとVan Velsor氏は言う。

 Van Velsor氏によるとMicrosoftは「Cool It」キャンペーンの一環として、従業員を巻き込んで、二酸化炭素の放出量を削減する取り組みに参加することにも合意しているという。これは、個人が自らの二酸化炭素放出量を算出するのを奨励する取り組みである。

 さらにMicrosoftのBill Gates会長が出資する投資会社Cascade Investmentは、とうもろこしを原料としたエタノールを製造するPacific Ethanolに8400万ドルを投資している。このエタノールはガソリンと混ぜると自動車燃料になる。

 地球を守るためにどの会社でもできる最も大切なことの1つは、従業員が自動車に乗らないようにすることだと、Van Velsor氏は述べている。Microsoftの広報担当者によると、同社はシアトルの従業員3万5000人に対し、公共交通機関の無料パスを提供し、シリコンバレーの従業員約1500人には交通機関を利用するための補助金を支払うほか、鉄道駅からオフィスまでは無料で利用できるシャトルを走らせているという。従業員は、ガソリンと電気で走るハイブリッドカーを割引価格で購入でき、本社のシャトルにはトヨタのプリウスが採用されている。

 2005年にMicrosoftは米環境保護庁により、最も通勤しやすい職場上位5社のうちの1社として認められたと、同社の環境顧問を務めるJoan Krajewski氏は言う。同氏によると、ワシントン州レドモンドの本社には1万1000人以上が通勤しているという。

 1999年に建設されたMicrosoftのシリコンバレー社屋は、明度を落としたり動きを感知したりできる照明や、リサイクル可能なカーペットとドアを備えていると、同社屋のサイトマネージャーを務めるJohn Matheny氏は述べている。

 Krajewski氏によると、Microsoft社屋の高度なかんがい管理システムは、天候の変化を検知すると水を補給する仕組みで、これにより水の年間使用料を1100万ガロン削減していると言う。コピー機やプリンターにはリサイクル原料を少なくとも3分の1以上含む紙を使用し、レドモンド社屋のみで、1カ月あたり129トンの材料がリサイクルされていると言う。

 MicrosoftはU.S. Green Building Councilによる環境デザインに関するLEEDプログラムにおいて「シルバー」レベルの認証を受けている。Microsoftはまた、Carbon Disclosure Projectと協力し、温暖化ガス排出量を追跡している。

 Microsoftはまた、ソフトウェア製品のパッケージから出る廃棄物を削減するための取り組みを始めている。またパッケージからは、がんの原因となり、免疫力や生殖システムを害する恐れのあるダイオキシンを発生させるポリ塩化ビニルを排除した。

 同社はまた、改装プログラムを提供しており、提携メーカーと手を組み、環境に有害なプラスチックや金属以外の素材を利用する方法について企業が検討するのを支援している。

 「じゃがいもの皮を何とかしたいと思っている。そこら中にあるフライドポテトの量を考えてみて欲しい」とKrajewski氏は言う。「また例えばコーンスターチや砂糖など、様々な生体分解性の素材にも注目している」(Krajewski氏)

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