Dellは今年2つの小売店舗をオープンさせるが、それでも有名な直販モデルを捨てる予定はないと、同社関係者が米国時間23日に明らかにした。
同社はまずテキサス州ダラスのNorthPark Centerに第1号店を開いた後、ニューヨーク州ウエストナイアックにあるPalisades Centerにも直営の小売店舗をオープンさせることになっている。いずれの店舗も在庫は持たず、展示モデルを試した顧客がDellのウェブサイトから製品を注文できるようにすると、Dellの広報担当Venancio Figueroa氏は述べている。
Dellは数年前から、ショッピングモールやSearsの店舗内でキオスク端末を試験導入している。Dellの有名な直販モデルには、消費者が購入前に製品を見たり、触ったりできないという問題があり、キオスク端末はこの問題を一部解消したが、それでも扱える商品の種類には限りがある。
予定されている直営店舗は約280平方メートルほどの広さがあり、店内にはリビングルームを模したスペースにDell製品が展示され、顧客がPCやデジタルテレビなどの製品情報を入手できるようにしていくと、Figueroa氏は説明した。
NPD TechworldアナリストのStephen Baker氏によると、Dellはキオスク端末を使った販売で利益を上げているため、そのコンセプトを拡大して大型店舗に応用するのは理にかなったことだという。「Dellはそれでもすべてをコントロールできる。直販モデルの真髄は、顧客とのやりとりを自分がすべてコントロールすることにある」(Baker氏)
Dellの店舗は人の流れの多い高級ショッピングモールに出店されることから、いまはなきGatewayの直営店よりもうまくいくはずだ。Gatewayの直営店は小さなショッピングセンター内にあるものが多かった。また、Dellはテキサスでもニューヨークでも同じ施設内にあるApple Computerの直営店舗としのぎを削ることになる。細部までこだわって計画されたApple Storeと競争するために、Dellの直営店では「とても質の高い経験を顧客に提供」しなくてはならないとBaker氏は指摘した。
NorthPark Centerのウェブサイトによると、ダラス店は7月にオープンする見通しで、またニューヨーク店はそのあとにオープンするはずだと、Figueroa氏は述べている。
一時期急成長を遂げたDellだが、ここ数四半期は成長が鈍化しており、特に米国の一般ユーザー市場ではその傾向が顕著だ。同社は先週、自社製品のサービスとサポート向上のために1億ドルを投入する計画であることを明らかにしていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」