NTTドコモは4月28日、高速通信が可能なHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)サービスを2006年夏に開始すると発表した。通信速度は現在のFOMAの約10倍とし、料金体系はFOMAと同じにすることで企業競争力を高め、秋に始まる番号ポータビリティ制度に備える。
HSDPAはW-CDMAを高速化した通信規格。サービス開始時の通信速度は下り最大3.6Mbps、上り最大384kbpsとする。現在のFOMAの通信速度は上下最大384kbpsであることから、約10倍のスピードになる。ライバルのKDDIはCDMA 1X WINで下り最大2.4Mbpsのサービスを提供しているが、これよりも通信速度は速くなる。
料金体系はFOMAと同じにするといい、音声端末であれば定額制が適用される見通しだ。「音楽や動画などのリッチコンテンツは、特に定額制でメリットが大きいだろう」と代表取締役社長の中村維夫氏は話す。
サービス提供エリアは当初東京23区内のみとなるが、順次全国に拡大し、2007年3月末までに人口カバー率を約70%にまで高める。
対応端末は音声通話端末を1機種、データ通信カード端末を1機種発売する。5月にも製品を発表するものとみられる。HSDPA対応端末を持つFOMAユーザーであれば、誰でも利用できるようにする考えだ。
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