公共放送9局のネットワークで構成されるBurson氏のグループは、2年で3200万ドルを投じてHDへ移行するという。「Wal-MartでHDテレビを目にするようになり、潮時だと悟った。視聴者がHDテレビを望むならば、われわれは準備を整えるだけだ」(Burson氏)
HDへの移行にもう少し時間をかけているのがテネシー州立大学だ。同校のVideo and Photography Centerでポストプロダクションとビデオ撮影を専門にするBrad Prosise氏は、同校の映像教育やアメリカンフットボールチームのための実態調査を目的に、今週当地を訪れた。
Prosise氏によると、一般的に米国有数のアメリカンフットボールチームを有する同校は、ESPNなどの各スポーツ放送局からチーム映像をHD形式で要請されても、全く対応できないことが心配だという。
同校では、10人が勤務する制作スタジオを徹底的に再編することも検討している。Prosise氏によると、同校のスタジオは、映像および写真教育の一環として機能し、学生が映像放送を学べるようデザインされているという。その一方で、常駐の職員もいて10万ドル相当の制作作業も請け負っているという。
「放送専攻の学生にHDを学ばせることは極めて重要なことだ」(Prosise氏)
しかし、だれもがHDの導入に向けて動いているわけではない。
Vital Video Production Group(本社:オハイオ州クリーブランド)のビデオ撮影ディレクターScott Herrick氏は、「こちらには、HDに関する問い合わせが全くない。撮影は相変わらず(ビデオテープ)だ。一般的に移行が進むまでビジネスもないと思うし、移行が進んでいる実感もない」と語っている。
Herrick氏によると、最高品質のHDカメラを購入するコストに見合う需要がコンテンツに対してないという。Vital Videoは主に、病院からトレーニングビデオの制作依頼を受けている。同氏は、たとえ市場が急速に移行しようとも気にしないという。顧客からHDの要望があったらロサンゼルスの専門業者からカメラをレンタルすればいいと、同氏は語っている。
「一般的な関心が高まるまで、HDで作業をするかどうかは分からない」(Herrick氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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