米上院議員ら、未使用なテレビ周波数帯の開放を促す法案を提出

文:Anne Broache(CNET News.com)
翻訳校正:尾本香里(編集部)
2006年02月22日 18時25分

 米上院に提出された2つの新しい法案が通過すれば、無線インターネットサービスプロバイダは、未使用のテレビ用周波数帯を自由に利用できるようになるかもしれない。

 米国時間2月17日に提出された類似の2つの法案は、無線端末メーカーにブロードバンド放送の空いている周波数帯(ホワイトスペース)を無認可で使用する製品の開発を認めるものだ。

 Wi-Fiネットワークの展開に興味のある事業者は現在、テレビ局が使用している周波数帯がもつ科学的特質を高く評価し、これを利用したいと切望している。その周波数帯の信号は、他の信号に比べ、よりまっすぐ、より遠くまで伝わる性質を持っていたからだ。消費者保護団体は、その周波数帯を利用することで、より安く、より簡単にインフラ整備ができ、それゆえ遠隔地や低所得層の居住地域に広範囲にわたるアクセスを提供できるようになると主張している。

 ハイテク業界がテレビ局に対して、アナログ周波数帯の返却を強く求めてきたのは、そのためである。議会はすでにこのような移行を義務付けており、2009年2月までに、テレビ局はすべてデジタル放送に移行しなければならない。

 ワイヤレス通信のためにホワイトスペースの開放を支持している独立系シンクタンクNew America Foundationによると、遠隔地域ではテレビ周波数帯の40〜80%が未使用の状態で、主要都市でもかなりの量の未使用の周波数帯があるという。

 同シンクタンクは消費者保護団体と同様に、これらの法案の導入を歓迎している。「ホワイトスペースを開放し、さまざまな新しい、革新的な技術のために活用することは、デジタルデバイドを解消し、21世紀の通信技術を遠隔地域にもたらし、すべての国民に手頃なアクセスを提供するうえで必要不可欠なステップである」と、消費者保護団体のConsumers UnionとFree Pressは法案提出者に宛てた書簡で記している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]