Microsoftが、海賊版ソフトウェアとの戦いの場をデスクトップへ拡大しようとしている。
Microsoftは米国時間4月25日、PCにインストールされているWindowsソフトウェアが正規のライセンスを有しているかどうかを調べるツールをリリースする。米国時間4月24日の発表によると、同ツールは米国、英国、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランドの数百万人におよぶユーザーに配布されるという。
「Windows正規利点通知アプリケーション(Windows Genuine Advantage Notifications application)」と呼ばれる同ツールをダウンロードし、インストールすると、Windowsの海賊版を使用しているユーザーは、同ソフトウェアの起動時およびログイン時、さらにその利用中に、「あなたが使っているWindowsソフトウェアは正規品ではありません。ソフトウェア偽造の被害に遭っている可能性があります」という警告を受け取る。
正規製品を利用している場合は、こうしたメッセージは現れない。
MicrosoftのWindows Genuineプログラム担当ディレクターDavid Lazar氏は、同ツールのダウンロードを拒否することはできるが、一度インストールしたら、アンインストールすることはできないと説明している。また、Windowsの稼働中に警告が表示されていても、右クリックすることでこれを隠すことができるという。
さらにMicrosoftは、「Excel」および「Access」を含むOffice生産性スイートの正規インストール状態をチェックする、「Office Genuine Advantage」を今週にも開始する予定だ。同プログラムは、当面は7つの言語(ブラジル系ポルトガル語、チェコ語、ギリシャ語、韓国語、簡体字中国語、ロシア語、スペイン語)でテストされることになる。
これらの取り組みは、Microsoftによる海賊版撲滅対策の一環として位置づけられている。同社は、「Windows Genuine Advantage(WGA)」と呼ばれるこの対策を2004年9月に開始した。2005年7月以来、Windows XPユーザーが「Windows Defender」「Windows Media Player」「Internet Explorer 7」などのMicrosoftソフトウェアを追加的にダウンロードする際には、使用しているOSが本物であることが確認されるようになっている。もっとも、ハッカーはこうした確認作業を回避する方法をいくつも考え出している。
Lazar氏によると、表示される警告には、海賊版Windowsのユーザーがなすべきことが説明されているウェブサイトへのリンクが含まれるという。
Microsoftは、以前は同社のアドオン製品をダウンロードしようとするユーザーに対して、海賊版利用の有無をチェックしていた。デスクトップに警告を表示する方法は、2005年11月にノルウェーおよびスウェーデンで初めて試みられ、その後2006年2月に、チェコ共和国、デンマーク、イスラエル、ポーランド、台湾が適用対象に含まれるようになった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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