カリフォルニア州サンノゼ発--米国は科学技術の分野において競争力を失いつつあるが、決してそのような状況に陥ってはならない、とBush米大統領は米国時間4月21日、シリコンバレーの要人たちを前にして述べた。
Bush大統領がCisco Systemsの本社を訪問した目的は、米国がテクノロジの分野において競争上の優位性を強化するための計画を推進するためだ。その計画は、同大統領が3カ月前の一般教書演説で概略を述べたものと同じ計画である。同大統領は、カリフォルニア州知事のArnold Schwarzenegger氏やCiscoの最高経営責任者(CEO)John Chambers氏らが参加するパネルディスカッションに出席し、米国が中国およびインドのような新興経済国の遅れをとってはならない、と聴衆に訴えた。
「わが国の経済は極めて堅調だ。しかし向こう5年、10年間もこのような状況を維持できるのかという根本的な問題がある」(Bush大統領)
「私の考えでは、最も重要なことは米国が常にテクノロジの最前線に立てるよう、米国の競争力を維持することだ」と同大統領は述べ、さらに「今後も世界のイノベーションセンターとしての米国の立場を維持する」ために連邦政府が研究や開発に資金を提供することが重要であると付け加えた。
Bush大統領は先週、今後10年間で1360億ドルの予算が計上されている「American Competitiveness Initiative」を推進するために時間を費やしている。同法案は、多くのシリコンバレーの要人らが支持しており、その中には中国やインドが米国の10倍もの博士号取得者を輩出していると述べるChambers氏も含まれている。同氏は、たとえ米国以外の出身者であっても優秀な人材であれば雇用できることは、ハイテク企業にとっては必要だと訴えた。
ハイテク企業は、米国での専門職者の就労を許可するH1-Bビザの発行数を増やすよう米政府に長い間働きかけてきた。この問題については、H1-Bビザプログラムにより外国人が米国人の職を奪っていると主張する米国人から議論が起こっており、Bush大統領もパネルディスカッションで同情的なコメントを寄せた。地元の企業家Francois Henley氏がカナダから米国に移住して起業した話しを披露した後、同大統領は「裸一貫で来て、起業できる国の大統領であることを誇りに思う」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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