先ごろ発表された12カ国を対象とした調査報告書から、世界のインターネット導入率が2005年に鈍化したことが明らかになった。利用者数の割合が最大であったのは日本で、最も長い時間利用していたのは中国であった。
市場調査会社のIpso Insightが3月29日に発表した調査報告書「The Face of the Web」によると、世界のオンライン人口は2004年から2005年までに5%と小幅の成長にとどまり、2005年の調査で報告されていた成長率20%を下回った。むこう1年間でインターネットへのアクセスが予想される人数は2005年と2004年においてほぼ同じであった。これは「2006年の成長率も2005年と同様に小幅となる見込みを示している」と同報告書は述べている。
同報告書のために、2005年11月と12月において、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、ロシア、韓国、英国、そして米国から無作為に抽出された6500人以上の成人に対し調査が実施された。
同報告書によると、日本は世界一のインターネット経済国の座を維持した。過去30日間で10人のうち9人がインターネットを利用したと回答し、利用者のインターネットの平均利用時間は1週間あたり14時間近くとなった。
調査対象とされた中国のインターネット利用者は、1週間あたり平均17.9時間インターネットに接続していた。しかし過去30日間でインターネットにアクセスしたと回答したのは50%にすぎなかった。日本が89%、韓国が68%であったのと比べると大幅に引き離されていると、同報告書は示している。
調査対象とされた市場のなかで、インターネット導入の年間成長率が最高であったのはフランスである。調査結果によると、インターネットを定期的に利用している成人が2004年には48%であったが、2005年には60%をやや上回った。将来における携帯電話経由の無線インターネットアクセスの成長率は、フランスと英国では有望なことが示された。他方でVoIPの利用はフランスと英国のほか、ドイツでも着実に増加していると、調査は示している。
インターネット利用者数の成長率は北米では頭打ちになったようである。定期的にインターネットを利用しているとした人数は前年から横ばいで約70%にとどまった。しかしノートPCの所有者数の増加が無線インターネットアクセスの成長を加速させている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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