CNET News.comが得た情報によると、LenovoとBest Buyは、ノートパソコン「ThinkPad」と新シリーズの「Lenovo 3000」ファミリーを小売チェーンBest Buyで販売することで合意した。これは、米国市場に対する販売戦略としては、LenovoがIBMのパソコン事業部門を買収して以来最大の展開と言える。
情報筋によると、両社は今回の合意について、米国時間4月11日の午前中に発表するという。Lenovoはすでに、Office Depotの店頭でパソコンを販売しているが、Best Buyは北米最大の小売チェーンであり、ThinkPadがこれほど消費者に近い販売チャンネルに乗ることは、長年にわたりなかったことだ。
この件に関し、Lenovoの広報担当者にコメントを求めようとしたが連絡がとれなかった。
ThinkPadは主として、企業向けに販売されていた製品だ。同シリーズは、他のパソコンメーカーによる同等のノートパソコンに比べると値段が張る代わりに、ファイル復旧用のソフトウェアなど企業向けの機能を搭載していることが多い。この数年、消費者を対象としたThinkPadブランドのマーケティングはなされていなかったが、2004年12月にIBMのパソコン事業買収に合意して以来、Lenovoはパソコンを幅広い層に販売したいとの意向を表明していた。
一方のLenovo 3000ファミリーは、3月に登場したばかりの新シリーズだ。ThinkPadブランドを補完する低価格帯の製品で、IBMから移籍してきてLenovoブランドを支える技術者たちが設計を担当した。
情報筋によると、Best BuyではThinkPadおよびデスクトップ型のThinkCentreに加え、Lenovo 3000ファミリーのノートパソコンおよびデスクトップパソコンを販売する予定だという。販売開始の時期や販売対象となる機種については明らかになっていない。
Lenovoの参加によって、Best Buyを舞台にHewlett-PackardやGatewayとの間に新たな販売競争が生じることになる。パソコン販売の最大手であるDellは、消費者に向けた小売店での販売戦略はとっていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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