ネットレイティングスは3月29日、2006年2月度のインターネット利用動向情報サービスの調査結果を発表した。
この調査によると、国際的プロジェクトとして運営され、記入や編集が誰でも自由にできるウェブ上のフリー百科事典「ウィキペディア」への訪問者数が、2月に月間700万人を超えたことが分かった。特にこの1年で大幅に訪問者が増加し、昨年2月の232万人から1年で3倍以上に拡大している。
ウィキペディアは世界50以上の言語で継続的に編集されており、日本においては訪問者の99%は日本語版を利用しているが、全体の約3%の訪問者は英語版へも訪問していた。
米国のウィキペディア利用者は、日本のほぼ2倍にあたる1416万人だが、全ネット利用者に占める訪問率でみると、米国の10.1%に対して、日本は18.2%と大きく上回っている。ウィキペディアへの流入元は、その多くがGoogleやYahoo!検索などの検索サイトによるものだが、日本の場合、約2割の訪問者が「Yahoo!トピックス」から流入していた。
ネットレイティングス代表取締役社長兼チーフアナリストの萩原雅之氏は、「Yahoo!トピックスのニュース記事において、関連するウィキペディアのキーワードにリンクを張ってあるのはYahoo! Japan独自の工夫のようだが、これが米国よりもリーチが高くなっている理由のひとつと考えられる。日本語版はオープン型百科事典の特性が活かされ、量、質ともに充実してきており、検索結果での上位表示やYahoo!トピックスを通した知名度向上などにより、今後もさらに利用者数が増えていくだろう」と述べている。
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