NTTレゾナントは、インターネットポータルサイト「goo」で、インターネット上での評判を調べる「評判検索」サービスと、自然文で書いた質問への答えを見つけ出す「Q&A検索」の2つを開始した。どちらのサービスもまだ実証実験の段階で、実験サイト「gooラボ」にて6月16日までの期間限定で公開している。
評判検索は、商品の名前などを入力して検索をすると、「よかった」「便利」「つまらない」といったその商品に対する批評でよく使われているキーワードの一覧と、良い評価が多いか、悪い評価が多いかの円グラフを表示する。
キーワードの下には、その商品固有の機能やライバル製品などの関連ワードが、その下には実際の評判が載っているウェブページへのリンクが表示される(画面1)。
画面1:評判検索の画面。評判を表すキーワードを良評と悪評に分けて表示する |
最近ではウェブ上での評判を調べるツールとしてブログ検索が注目を集めており、gooラボでも「BLOGRANGER」という実験サービスを提供中だ。ただし、「評判検索」はブログではない一般のサイトも検索対象にしているのが大きな特徴だ。NTTレゾナントによれば、一般のサイトも検索対象とした評判検索は国内初という。
サービスを公開した28日時点では約1億ページ分の評判を索引化している。「最終的には10億近くあるといわれている日本語のウェブページすべてを索引化したい」(NTTレゾナントポータル事業本部 技術マーケティング部 担当部長の竹野浩氏)
ただし、まずは現在の1億件の索引のまま、細かくサービスの調整をしたい模様だ。例えば現在、「カレー」という語で検索をすると、悪評のキーワードの1つとして「辛い」があがってしまう。確かに「辛い」という単語は、一般の商品では悪評に使われることが多いが、こと「カレー」については必ずしも悪い評価とは限らない。実験期間中はこうした評価の調整などもするとみられる。
約120万件の質問と回答を検索可能に
もう1つのQ&A検索サービスは、例えば「結婚式 服装」といった具合に知りたい事柄を表すキーワードを入力すると、それに対する答えを表示する。質問は「子供の寝かしつけ方」といった自然文でも検索可能だ。
Q&A検索では、gooが運営している互助サービス(質問に対して不特定多数の参加者が答えを書き込むサービス)の「教えて!goo」やそのほかのQ&A形式のサイトの情報を索引化しており、類似した質問を探せる。サービス開始時点では、教えて!gooに掲載されている約100万件の質問文に加え、ほかのサイトから収集した約20万件の質問文を検索できるようになっている。
一覧表示される答えの横には意味グラフが表示されるが、これは検索者が入力した質問内容と、索引で見つかった質問がどれだけ近いかをグラフで表したものだ(画面2)。
画面2:Q&A検索サービスは教えて!gooだけでなく、ウェブ上にあるさまざまなQ&A型の情報を検索できる
|
Q&A検索では、すべてのキーワードを含んでいないページでも検索結果に表示される「あいまい検索」を採用した。これにより、例えば「花粉症に効果のある食べ物」を検索した場合、「食べ物」ではなく「花粉症に効く『食品』」のページもひっかかれば、「花粉症に『ヨーグルト』が効果がある」と書いたページでもひっかかる。ただしその一方で、例えば「パリ 留学」といったキーワード検索で検索しているにもかかわらず「米国留学」についての情報が表示されることもある。
このような場合は、「意味グラフ」の下に表示されるスライダーで個々のキーワードの重要度の度合いを設定して検索結果を調整できる。このため、例えば「パリ」の重要度をあげれば、確実に「パリ」の留学情報だけが表示されるようになる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」