IDCが発表した最新の動向予測によると、Microsoftが「Windows Vista」の発売を延期したことによる、PCメーカーへの影響は2006年はわずかにとどまる見込みだという。
IDCが米国時間3月27日に発表したところによると、2006年の世界PC出荷台数は10.5%成長する見込みだという。これは同社が2005年11月に出した予想値の10.6%に比べるとわずかな減少だが、予想より大きな成長を見せた2005年の15.9%からは大きく減少することになる。成長鈍化の傾向は米国市場ではさらに顕著で、通年の成長率が2005年の9.6%から2006年には6.8%まで減少するものと予測されている。
IDCのアナリストRichard Shim氏によると、MicrosoftがVistaの発売を当初予定していた2006年末から2007年初めに遅らせたことによる、第4四半期のPC市場への影響は限定的なものになるという。だが、部品市場の弱さなどのほかの要因が今回の売上予想の縮小につながっているという。
PCメーカー各社は、年末商戦のある第4四半期を、例年通りに年間で最も好調な時期にするため、Vistaアップグレードプログラムを無償あるいは安い価格で展開するだろうとShim氏は予想する。
「このようなプログラムがどのように進行するか、注意して見守る必要がある」とShim氏は述べ、「通常、このようなプログラムは、営業サポートや技術サポートへの問い合わせ増加につながるため、PCメーカーは、その展開方法について頭を悩ませることが多い」と続けた。
Shim氏は、第4四半期にPCを購入する人々は、Vistaの発売時期をそれほど気にしない人たちになるだろうと予想する。「Vistaを心待ちにしているというユーザーは一部に過ぎない。ユーザーにとって必須となるような機能はないからだ」(Shim)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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