インテル、サーバ用4コアプロセッサ「Clovertown」を初公開

文:Michael Kanellos(CNET News.com)
編集校正:坂和敏(編集部)
2006年02月13日 11時59分
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 デュアルコアチップの優位性が薄れるなかで、Intelは来年登場する4コア搭載プロセッサを初めて披露した。

 この「Clovertown」は、今年後半にコンピュータメーカー各社への出荷が開始され、市場には2007年初頭に登場する。Clovertownはデュアルプロセッサ搭載サーバ用となるため、これらのサーバは、本質的には8プロセッササーバ(4コアX2プロセッサ)となる。

 さらに同社は、既に発表済みの「Tigerton」と呼ばれるバージョンも同時期に投入する。Tigertonは、4基以上のプロセッサを搭載するサーバ用となる予定だ。

 Intelにとって、チップのコア数を増やすことは今後数年間における最大のテーマだと、同社CTO(最高技術責任者)のJustin Rattnerは述べている。同社では、2010年までに数十個のコアを搭載したチップも実現可能であり、また10年後には数百個のコアを搭載したチップを投入することも理論上は可能だと、同氏は付け加えた。

 Rattnerは、2基のClovertownプロセッサを搭載したマシンを公開した。

 コアの数が増えれば、明らかなメリットが得られる。その1つは、これまでと同等の処理能力を維持しながら、チップ全体の消費電力を削減できる点だ。Intelは先ごろノートPC用としてCore Duoプロセッサを公開したが、もしこのチップにコアが1つしかないとしたら、同等の処理能力を持たせるために、PCに2基のチップを搭載しなくてはならず、消費電力が大幅に増加しまうと、同氏は説明した。

 また、マルチコアプロセッサでは、データ経路の数が少なくて済むことから、処理性能も向上できる。

 「コアからコアへの移動はナノ秒単位で完了する。そのため、複数のコアを同一チップ上に配置すれば、利用可能な帯域幅が自動的に改善する」(Rattner)

 なお、Advanced Micro Devices(AMD)でも、2007年に4コア搭載チップを投入することになっている。

 しかし、コアの追加は慎重に行う必要がある。電力効率やデータ入出力、メモリ待ち時間(メモリとプロセッサ間のデータ移動時間)が、コアを増やすごとに大きな問題になってくるからだ。

 Intelは、これらの問題の一部を回避するために、回路設計やチップのアーキテクチャに関する研究をこれまでも続けてきたが、今後もこれらの研究を継続していく。さらに同社は、アプリケーション開発者との協力を進めることで、チップのアーキテクチャを最適化する手法も探っている。

 Intelは、サーバ用アプリケーションを開発するある企業と協力しながら、自社が今後投入するチップのアーキテクチャの1つに、3つの小規模な変更を加える必要があると判断した。変更以前は、このアプリケーションがシミュレーションでうまく動作するのは16コアのチップまでで、それ以上コアの数が増えると処理能力が低下し始めたという。しかし、この変更を行ったことで、コアの数が16を超えても、アプリケーションの性能が上がり続けることになったと、Rattnerは述べている。「コアの数が32を超えてもきちんとスケールする」(Rattner)

 チップの設計に関するもう1つの変更点は「Through Silicon Vias」(以下、TSV)の採用だ。TSVでは、各プロセッサやメモリチップ同士が上下に重ねられ、微少なワイヤで直接接続される。現在のチップはバス経由で接続されているが、このバスがボトルネックとなってデータ転送に遅延が生じる場合がある。IntelはTSVを採用することで、コア数の増加に伴う問題に対応していく。

 ClovertownとTigertonはいずれも、Intelが今年末に投入する新しいチップアーキテクチャを採用したものになる。また、それとほぼ同時期に、同じアーキテクチャを採用するノートPC用チップ「Merom」とデスクトップ用チップ「Conroe」も登場することになっている。Intelは3月に開催する「Intel Developer Forum」でこの新しいアーキテクチャの正式名称を発表することにしている。

 Rattnerによると、MeromとConroeはそれぞれデュアルコアのモデルだけになるという。これは多くのアナリストの予想通りだ。

 「クライアントマシン用チップでのコア数の増加は、サーバ用チップの場合よりもゆっくりとしたペースで進むことになるだろう」とRattnerは述べ、さらに新しいチップアーキテクチャは「デュアルコアおよびマルチコア(アーキテクチャ)を意図したものだ」と付け加えた。

 TigertonとClovertownのパッケージに含まれるCPUの数について、Rattnerは1つになるか、あるいは2つになるのかについてを明らかにしなかった。

 Intelは、ほぼ同時期にサーバ用デュアルコアプロセッサ「Woodcrest」を発売予定だが、このアーキテクチャもMerom、Conroe、Tigerton、Clovertownのそれと同じものであることから、TigertonとClovertownも1つのパッケージに2つのCPUが含まれる可能性のほうが高い。Woodcrestは2コアモデルだけが用意されるが、このチップの消費電力は80ワットと、現在Intelが販売しているサーバ用チップ(165ワット)よりもかなり少なくなる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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