iTunesとは違う音楽のライトユーザーを狙う--auの新音楽サービス「LISMO」 - (page 3)

永井美智子(編集部)2006年02月10日 21時19分

動画対応は「しばらく先」

 4月にはPC向けの音楽配信サービス「DUOMUSIC STORE」を開始する。売れ筋のアーティストの楽曲で見た場合、着うたフルの1曲あたりの価格が315円と、PC向けの音楽配信サービス(157円から270円程度)に比べて高いことから、DUOMUSIC STOREでの楽曲の販売価格に注目が集まっている。この点については、「着うたフルと同じように、コンテンツホルダーが値段を決める」(八木氏)と述べるにとどめた。

 楽曲のラインアップについては、ターゲットユーザーが10代から20代の若者であることから、最新のJ-POPが中心となるようだ。コンテンツホルダが着うたフルと同じシステムを使って、同じ音源を着うたフルにも音楽配信にも提供できるようにする。これにより、売れ筋の楽曲を中心に揃える考えだ。「着うたフルの場合は、楽曲を着うたに設定できるようにコンテンツホルダがサビの部分をマーキングするなどの加工が必要になるが、DUOMUSIC STOREではその必要がなくなる。このため、着うたフルよりもラインアップは増える可能性が高い」と八木氏は自信を見せる。

 iTunes Music Storeでは音楽だけでなく動画の販売も始めている。DUOMUSIC STOREでも動画を販売していくのだろうか。八木氏は「やりたいと思っている。動画コンテンツとしてはすでに(着信時に動画を再生する)着ムービーやEZムービーがあるので、これらと結びつける形になるだろう」と話す。ただし、圧縮技術の点で壁があるといい、「音質を上げると画質が落ちてしまう。質の高いサービスを提供するにはもうすこし時間が必要だ」とした。

 KDDIでは今後、PC向けのソフトであるau Music Portをバージョンアップし、機能を追加していく。具体的に決まっているのは4月のDUOMUSIC STOREへの対応のみだが、うたともをPCからでも利用できるようにもするなど、携帯電話とPCの連携機能を強化していくという。

 「数年前に比べて、PCもブロードバンドの回線も値段が安くなり、環境が整っている。いままでは『携帯電話は使えるけどPCは難しくて使えない』という人も多かったが、いまは小学校でもPCの使い方を教えるような時代だ。特に若い人たちは携帯電話もPCも使いこなしている。FMCを強く意識しているというよりも、携帯電話の可能性を広げるためにPCとの連携は必須だと考えている」(八木氏)

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au Music Portの画面。CDの楽曲や着うたフルを一元管理できる

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