Microsoftは米国時間30日、電子メールサーバ「Exchange」と法人向けインスタントメッセージング(IM)を扱う事業部の統合を明らかにした。これは、同社が進める一連の組織改編のなかで最新の動きとなる。
同社は、Exchange事業部とReal-Time Collaborations(RTC)事業部を統合し、新たにUnified Communications Groupを設立する、この措置により、Exchangeと、RTC事業部の各種製品は統合化の方向へと進む。Exchangeは、企業の電子メール、スケジューリング、および連絡先を管理するMicrosoftのサーバソフトウェア。統合される製品には、他の社員のIMステータスチェックや、テキストや音声でのインスタントチャットを可能にする「Communications Server」などが含まれる。
ただし、Microsoftによると、Unified Communications Groupが設立されても、すぐさま両事業部の製品を1つのサーバソフトウェアにまとめることにはならないという。
Microsoftは声明のなかで、「現在開発中の次世代製品に関しては、投入のタイミングや機能セットに変更はない」と述べている。
しかし、Unified Communications Groupのトップを務めるAnoop Guptaは、Microsoftの広報サイトにあるQ&Aのページで、この措置は企業メッセージング製品間の分裂解消を狙ったものだ、と述べている。
「Unified Communicationsは、現行の不統一なコミュニケーション手法を見直し、個人、チーム、組織が業務アプリケーションやプロセスとシームレスに統合しながら、シンプルかつ効果的に連絡を取り合えるリッチなコミュニケーション機能の提供を目指している」(Gupta)
計画されているExchange 12のアップデートは現在ベータテスト中で、製品版は2005年後半あるいは2006年はじめに登場する見込みだ。
Unified Communications Groupトップへの就任が30日に発表されたGuptaは、RTC事業部の元トップである。この人事にともない、Exchange事業部トップだったDave ThompsonはGuptaの直属として引き続き同製品の責任者を務める。Thompsonはこれまで、サーバ/ツール事業部シニアバイスプレジデントPaul Flessnerの直属だった。
Microsoftはこれとは別に、2005年9月の組織再編で7事業部から誕生した3部門の財務トップも任命した。
Server and Tools事業部前最高財務責任者(CFO)のPeter Kleinは、Microsoft Business DivisionのCFOに任命され、Jeff Raikesの直属となった。また、同氏はInformation Worker製品事業部の財務トップも兼任する。Home and Entertainment事業部の財務を担当していたBrian Leeは、Entertainment and Devices事業部全体の指揮を執ることになる。最後に、Brent Callinicosは、Platforms and Services事業部のCFOに就任し、Kevin Johnsonの直属となる。Callinicosはこれまで、Microsoftのライセンス事業部全体を統轄するコーポレートバイスプレジデントを務めていた。Callinicosの後任者は未定だが、決まればCallinicosの直属になると、Microsoftでは語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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