Microsoftは米国時間14日、次世代の電子メールおよびカレンダーサーバソフトウェアである「Exchange 12」の最初のベータテスト版をリリースしたと発表した。
Exchange 12の新たな特徴としては、ボイスメールやFAX機能、ITマネージャ向けにソフトウェア管理性の改良、より優れたウェブベースのメールクライアントなどがある。いわゆる「統合メッセージング」というコンセプトに向けた取り組みの一環として、Exchange 12には、電話を使って電子メールにアクセスし、コンピュータにそのメールを読ませるという機能も盛り込まれることになっている。
このベータテスト版は約1400の企業顧客、そしてコンピュータメーカーなどに限定して提供されている。
MicrosoftのシニアプロダクトマネージャMegan Kiddは、「2番目のベータテスト版に向けて開発を進めており、そのリリースはおそらく、2006年半ばになるだろう。これには新たな機能がいくつか搭載されることになっている」と述べている。
Microsoftはもともと、Exchange 12の正式版を2006年にリリースする予定にしていたが、リリースは2007年初めまで遅れるかもしれないとの見通しをここ数週間で明らかにしている。
同社はまた、Exchange 12が64ビットプロセッサ搭載機でのみ稼働することを明らかにしているが、同製品がリリースされる頃には、新しく導入されるサーバのほとんどが64ビットチップを搭載しているはずだと述べている。
Microsoftは、Exchange 12サーバソフトウェアを各種の役割に分割し、複数のサーバハードウェアへのインストールも、単一のハードウェア上での稼働も可能にする予定だ。
同社はまた、新たなスクリプティングツールを搭載し、新規従業員毎に電子メールアカウントを追加するといった定常作業を自動化するコードをパワーユーザーが記述できるようにする予定だ。このツールは、同社の次世代スクリプティングシェル「Monad」に基づいたものであり、同技術を組み込んだ初の製品となる。
「(定常作業を自動化するコードの記述は)今までも可能だったが、簡単にはできなかった」(Kidd)
サーバソフトウェア自体の機能ではないが、Microsoftはすでに、Exchange 12とともに提供するアドオンサービスの数を増加させてきている。これは、サービス化を目指す同社の取り組みの一環であり、8月のFrontBridge Technologies買収を受けたものである。Kiddによれば、Exchange 12のサービスに関する新たな発表はないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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