Sun Microsystemsが米国時間24日、2005年10-12月期の決算を発表した。同四半期は企業買収が功を奏し、売上が前年同期比17%増の33億3700万ドルにまで増加したものの、費用がかさみ、2億2300万ドルの純損失を計上することになってしまったという。
Sunが10-12月期に計上した損失額は2億2300万ドル(1株あたり7セント)。同社は前年同期には400万ドルの純利益を計上していた。Sunは今回の損失額について、複数の特別科目を除けば、1株あたり3セントだったと述べる。
売上高も、アナリストらの事前の予測を下回った。First Callがまとめたアナリストらの平均予想値は、Sunが今回発表した売上額より1億5100万ドル多い34億8800万ドルだった。今回発表された売上高は、前年同期の28億4100万ドルより17%多い。なお前年同期には、同社はまだStorageTekやSeeBeyondを買収していなかった。
最高経営責任者(CEO)のScott McNealyは、同氏らしく、楽観的な声明を発表し、新規顧客からの注文や出荷残高について言及した。
「受注残高がここ数年ぶりの高水準を記録している。予約や需要の拡大が、事業ファンダメンタルズの改善に向けて追い風になっている」(McNealy)
最高財務責任者(CFO)のSteve McGowanは、収益性を測る指標である同社の粗利益率が0.4ポイント増の42.6%になったことに言及した。なお、McGowanは退社の意向を表明している。
数年前から売上を大きく減らしてきたSunは、復活とマーケットシェア奪還を目指し、サーバの新しい製品ライン2種に期待をかけている。たとえば「Galaxy」シリーズには、Advanced Micro Devices(AMD)のOpteronや、自社の「Niagara」が搭載される。Opteronは、Sunが一度は拒絶したことのあるx86チップだ。
Sunはソフトウェアにも力を入れている。同社では、オペレーティングシステムの「Solaris」をオープンソースにするプロジェクトを立ち上げたほか、オープンソースソフトウェアの追加投入も約束している。また、サーバソフトウェアパッケージの「Java Enterprise System」も、サーバに搭載されたプロセッサの数ではなく、導入企業の社員数をベースに販売価格を算出している。
McGowanは電話会議のなかで、顧客からの発注数に対する満足感を表明し、「この傾向は、最近発売された製品が確実に顧客に支持されていることを示している」と語った。しかし同時に、Sunが注文を処理しきれていないことにも言及した。
コンピュータシステム関連の売上高は5%減の14億3800万ドルだった。McGowanによると、これは為替レートが不利にはたらいたことと、「UltraSaprc IV+の需要に対応しきれなかった」ことに起因するという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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