Microsoftが大企業向けのサービスで進もうとしている方向については、ここ数カ月の間に同社の幹部らがいくつかのヒントをほのめかしてきた。BillGatesは、CNET News.comとのインタビューのなかで、どのサービスの場合も企業が重要な役割を果たすと述べていた。「一般ユーザーだけではない。(オンラインサービスの)多く・・・というよりその大部分は、企業に重点が置かれたものになる。われわれは企業顧客に対して、IT関連の選択肢を提供するが、その一部はサービスを通じたものになる」(Gates)
またCEO(最高経営責任者)のSteve Ballmerも11月に、Windows Server版のLiveサービスを出すのは理にかなっていると述べていた。「われわれが身元確認やActive DirectoryとPassportの組み合わせで既に実現したことを考えれば、Windows ServerにLiveの要素が見えてくるのは明らかだ。おそらく、デベロッパーが自社で開発し、自社サーバで運用するアプリケーションを、われわれの大量の(ネットワーク)サービスと連携させることが最も重要なのではないか」(Ballmer)
Microsoftはまた、管理サービス分野にも参入している。Directions on MicrosoftのアナリストMatt Rosoffの予想では、CIO(情報統括責任者)のRon Markezichが同社の管理サービス責任者に就任すれば、この分野の動きがもっと活発になっていくという。
「彼らは、PCの設定や、ソフトウェアやパッチの導入に役立つ何らかのサービスを検討していると思われる。それをMicrosoftが提供するのかパートナーが提供するのかは分からないが、このようなサービスの登場は予想できる」(Rosoff)
新しいサービスを用意する場合、Microsoftはパートナーとの衝突を回避しなくてはならない。同社が慎重なのはそれが原因かもしれないと、Rosoffは説明する。
「彼らが用心深くなっているのは、そのせいかもしれない。彼らは、まだパートナーモデルをどうするか考えておらず、実現しないものに対して警戒感を抱かせたくはないだろう」(Rosoff)
さらにもう1つ、Microsoftが企業向けのサービスビジネスに全く参入せず、これをパートナーに任せるという可能性もある。
「この分野に参入しない可能性もある。つまり、Microsoftはこのままソフトウェアを販売し続け、サーバやツールのビジネスを年間18〜20%成長させ続けることを選ぶかもしれない。サービス分野に参入せずにこれが達成できれば、むしろこの分野への参入を避けるかもしれない。この分野のビジネスは利幅が小さい」(Rosoff)
MicrosoftのMugliaは、顧客にとって理にかなったサービスを提供することが難しい点を認めている。「分野によっては、サービスをどのように追加するのか、あるいは顧客にとって何が理にかなっているのかが必ずしも明確でない」(Muglia)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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