日本サイワールドは12月5日、コミュニティサービス「サイワールド」の正式版を開始した。
サイワールドは、1999年に韓国でSKコミュニケーションズが開始したサービスだ。2005年11月現在、1600万ユーザーを誇り、このユーザー数は韓国の総人口の3分の1にあたる。20代の女性にいたっては、90%が利用しているという。
ユーザーは「ミニホムピィ」と呼ばれる自分用のホームページを持ち、日記やフォトアルバムの作成、BGMを流せる。また、友人などを「Cyフレンド」として登録し、ユーザー同士でコミュニケーションできる。日記やフォトアルバムの作成(容量無制限)、BGMの変更といった基本サービスは無料で利用できるが、ミニホムピィを飾るスキン(壁紙)や装飾用のアイテムを利用する場合は有料となる。有料サービスは「ドングリ」と呼ばれる仮想通貨を使って支払う。支払いはコンビニ決済やクレジット決済、ゲームチェック決済、NET CASH、Web Moneyが用意されている。1ドングリ=10円で、支払いはすべて前払い制となっている。
日本版、韓国版ともにサイワールドのユーザーであるパク・ソルミさん。「Cyフレンドの申請をお願いします」と語った |
サイワールドの日本版は、当初10月にサービスを開始する予定だった。日本サイワールドの代表取締役であるイ・ドンヒョン氏によると、「日本と韓国の文化の差が予想以上に大きく、サービスに万全を期すために時期をずらした」と言う。日本版のサイワールドでは、ローカライズ以外にもCyフレンドのグループ設定やアップロードした写真の閲覧権限などを設定する「管理機能」、自分が興味あるものにタグ(キーワード)を付けることで自分と好みの似ているユーザーと連携できる「フェイバリット小箱」、背景のデザインを自由に作成できる「スキンアート」などの機能がある。
また、2005年12月12日の週にはメールフォームのようなサポートデスクだけでなく、ユーザーの意見を取り上げる場も用意する予定だ。さらに2006年前半を目途に、携帯電話への対応やBGMの購入、初心者向けと上級者向けの「デュアルインターフェース」なども提供していく。
日本サイワールドの親会社である韓国SKコミュニケーションズのユ・ヒョンオ氏は、「IT産業は急激に成長している。今まではサプライ側がコンテンツを提供していたが、これからは個人メディアとして成長していく。サイワールドはこのような個人メディアとソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を統合したサービスになる」と述べた。
SKコミュニケーションズでは、6月に中国でサイワールドのサービスを正式に提供開始し、すでに100万人のユーザーを持つほか、11月には米国や台湾でのサービスも開始した。2006年には香港やヨーロッパでもサービスを始める予定だ。
発表会には韓国人女優のパク・ソルミさんがゲストとして登場した。「(サイワールドには)ご飯を食べている時と同じように時間を割いている」と語った。日本サイワールドによると、韓国では、芸能人がファンと交流するために、公式サイトと別にミニホムピィを持つことが多いという。BoAやクォン・サンウといった日本でも有名な芸能人もミニホムピィを持っている。
日本のSNSであるmixiに対してイ氏は「SNSとしては優れており、一部機能も重複するものがあるが、ターゲットやニーズに違いがある」と語り、サイワールドがゲーム性の高いサービスであると強調した。日本サイワールドでは2006年末までにユーザー数200万人を目指す。
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