Yahooは米国時間3日、「Yahoo Maps」サービスのパブリックベータ版を新たにリリースした。この新バージョンでは、地図の操作が容易になり、ユーザーが複数のドライブルートを素早く作成できるようになっている。
新しいYahoo Mapsは「Yahoo Local」との統合が進み、「最高のマルガリータ」あるいは「屋外席」といったキーワードや、他のカテゴリーや特長から、特定の地域にあるメキシコ料理のレストランなどを素早く検索できるようになっている。
さらに、住所やサービス内容を入力すると、店舗の名前や電話番号、ユーザーによる評価、補足情報へのリンクなども表示される。
この新サービスでは、具体的な店舗を経路の途中にドラッグ&ドロップする機能など、複数の経由地を指定した道順作成の簡略化も行われている。また地図も大型化され、そのなかに表示される影付きの小型マップをドラッグして動かすと、大きな地図に表示するエリアを移動できる。
同サービスは頻繁に参照される行き先を自動的に保存し、ニックネームを使ってこれらを検索ボックスに自動挿入することもできる。また、ブラウザの「戻る」ボタンをクリックすると前回の地図の動作を見ることができ、地図をプリントするときにはレイアウトが自動調整される。
The Kelsey GroupアナリストのGreg Sterlingは、新しいYahoo Mapsについて、「以前よりインタフェースが改善されてスッキリした。地図をドラッグすると、再読み込みすることなくドラッグされたとおりにデータが変化する」と述べている。
Yahooはまた、2種類の新しいマッピングAPIを公開することも明らかにした。これらのAPIを利用することで、開発者は自分の独自コンテンツとYahooの地図を組み合わせ、より柔軟にアプリケーションを開発できるようになる。
Yahooは、Yahoo Maps向けに「Flash」と「Syndication API」のAjaxプログラミングバージョン、それに一連の「Building Block API」を提供していく。同社によると、Building Block APIの扱いには、6月にリリースされた「Simple Publishing API」よりも高いプログラミングスキルが要求されるという。
さらにYahooは、Simple Publishing APIの拡張機能もリリースする。このMicrosoft Excel用のプラグインを使うことで、ユーザーは自分のExcelシートの内容をYahoo Mapと組み合わせてウェブページをつくることが可能になり、プログラミングをまったく必要とせずに地図のマッシュアップを作成できるようになる。
Sterlingによると、開発者らはSyndication APIとBuilding Block APIを使って、Yahooの地図を自分のウェブページに埋め込めるようになるという。
Googleの地図用APIでは、以前から自分でつくったマッシュアップ地図を自らのウェブサイトで公開することができた。Google Mapsを使ったマッシュアップ地図が多かった背景にはこのような理由もあったと、同氏は述べている。
「Google Mapsの地図は簡単に自分のサイトに埋め込める。Googleがそうした利用方法を可能にしているのに対し、これまでYahooではそれができなかった。APIの提供でYahooの地図を使うサードバーティのサイトが増えるだろう」(Sterling)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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