Intelは米国時間1日、ハイエンドサーバ向けのデュアルコアXeonプロセッサを発売した。それに伴い、IBM、Dell、Hewlett-Packard(HP)などの各大手サーバベンダーでも、同プロセッサを用いた4プロセッササーバの新製品を発表した。
この新しいプロセッサは、コアと呼ばれる2つのプロセッシングエンジンを1つのシリコン片上に搭載し、個々のプロセッサをあたかも2つのXeonがあるかのように動作させることができる。Intelは同チップの投入で、重要な市場におけるAdvanced Micro Devices(AMD)との差を縮めていきたい考えだ。AMDは4月にデュアルコアのOpteronを発売している。
同日発表された「Paxville」プロセッサは、4プロセッサ構成以上のサーバ向けに開発された。AMDのアドバンテージを減らすために、Intelは10月にすでに2プロセッサ構成サーバ向けのバージョンを発表している。IntelのKirk Skaugen(同社サーバプラットフォーム部門ゼネラルマネージャ)は、この日の報道陣向け電話会議のなかで、「当初の計画より5カ月早くPaxvilleをリリースした」と述べた。
「Intelは、このデュアルコアプロセッサの開発を一生懸命進めており、しかも驚くべき成果を挙げている」と、IlluminataのアナリストJonathan Euniceは言う。だが、サーバ向けプロセッサのItaniumに関しては、それよりも厳しい状況が続いている。同社は先ごろ、Itaniumのデュアルコア版「Montecito」の投入を2006年半ばまで先延ばしした。
Paxvilleには、「Vanderpool」という開発コード名で呼ばれていた「Virtualization Technology(VT)」という新機能が搭載されている。これは、同一サーバ上で複数のOSを簡単に動作させるための機能で、VMwareの「ESX Server」やオープンソースの「Xen」といった仮想化ソフトウェアのパフォーマンスと柔軟性を向上させる。
だが、ソフトウェアがさら成熟するまで、VTのサポートは有効にならないと Skaugen は述べた。ユーザーは(ソフトウェア側が対応して)その時初めて、この機能を有効にできる。「2006年前半に、(ソフトウェア側の準備が整えば)BIOSのスイッチを介して同機能を有効にできるようにしていく」と同氏は述べている。
デュアルプロセッサ構成のサーバでは、2006年第1四半期に登場が見込まれるデュアルコア「Dempsey」でVT技術がサポートされる。AMDでは、「Pacifica」(開発コード名)という同様の技術を2006年前半にリリースすることになっている。
初期モデルは667MHzのFSBで登場する。そして2006年第1四半期には、800MHzのFSBに対応したモデルへとアップグレードし、より高速なメモリアクセスによるメリットを享受できるようになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向 けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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