Advanced Micro Devices(AMD)は2005年第3四半期、Intelに対して顕著な市場シェア増大を見せたことが、最新の調査でわかった。
Intelの市場シェアは、82.2%だった第2四半期から1.4ポイント下落して、9月30日に終了した第3四半期では80.8%となったと、台湾の技術サイトDigitimesがMercury Researchからのデータを引用して報告している。
同時にAMDのプロセッサ市場のシェアは1.6ポイント上昇し、16.2%から17.8%としている。今回の上昇分の多くはIntelから奪取したものだが、その一部は減少傾向にあるTransmetaからの分も含まれている。
また、Mercury Researchが示すデータとともに、投資銀行JP Morgan Chaseが米国時間25日、Intelの市場シェアが82%から81%へと、第2四半期から第3四半期の期間に落ちたことを記述した報告書を発行している(Mercuryではこのレポートを一般向けにリリースしておらず、それに対するコメントも断っている)。
「IntelはデスクトップPCとノートPCの両セグメントにおいて市場シェアを1ポイント失っており、サーバ市場においては2ポイントのシェアを失っている」とJP Morganでは述べている。
2ポイントの上昇というとわずかとも思えるが、AMDとIntelの間で展開される戦いにおいては非常に大きな動きともいえる。2004年第4四半期を振り返ると、AMDの市場シェアは16%から16.6%へと上昇している。この0.6ポイントという数字は、8四半期においてAMDで最も大きな成長幅である。
2003年第4四半期と2004年第4四半期の間で、Intelは1.5ポイントの市場シェアを失っている。これはおおよそ、最新の報告書で示されたAMDの上昇分に一致するが、実際の期間の4倍にまたがることになる。 だがこの市場シェア上昇は、一時的な可能性もある。2004年第4四半期に16.6%の市場シェアを記録した後、AMDはシェアを16.9%まで伸ばしているものの、その後の2005年第2四半期には16.2%まで落としている。つまり今回の四半期における躍進の一部は、失った市場シェア回復分を含んでいるのだ。
今回の市場シェア躍進は、2005年第3四半期にIntelがアナリストの期待を裏切る中で、AMDがその決算報告で周囲の予想を上回る結果を出した結果によるものだ。最近の分析ではまた、米国の小売店において、デスクトップPCの分野ではIntelよりもAMDのほうが売れているという。
AMDでは最近、同社の市場シェア目標を30%に修正している。これは同社の新型ファブ(半導体製造工場)の登場を受けてのものでもある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」