マサチューセッツ州ケンブリッジ発--Motorolaの最高経営責任者(CEO)Ed Zanderは米国時間29日、Apple Computerの最新ミュージックプレーヤに対する先週の非難発言をうやむやにした上で、Appleが携帯電話を自社開発するとの予測を示した。
Zanderは、23日にシリコンバレーで開かれた会合で、「nanoが何だ。nanoが一体何をしてくれるというのか?1000もの曲を誰が聴くというのだ?」と、Appleの新しい「iPod nano」をこきおろしたと報じられた。
両社の長年の関係を考えると、このコメントは奇妙だ。Appleは20年以上前、「Lisa」にMotorolaの「68000」プロセッサを採用している。9月はじめにも、AppleのiTunesソフトウェアが動作するMotorolaの携帯電話「Rokr」を両社共同で発表している。
CNET News.comは29日、両社間に亀裂が存在するのかを確認するため、Zanderにインタビューを試みた。同氏は、マサチューセッツ工科大学で行われているTechnology Review誌主催の「Emerging Technologies Conference」でプレゼンテーションを終えたところだった。質問の中心は、同氏がRokrの共同開発に満足しているか、そして、Appleがnanoを同じ記者会見で発表することでRokrを出し抜いたのか、であった。
Zanderによると、nanoに関する同氏のコメントは、「完全に話の流れを無視して引用された。Appleとの関係は素晴らしい。Steve Jobsとは15年来の付き合いで、ギクシャクする場合だって当然ある。われわれにはRokrがあり、彼らにはnanoがある。彼らはパートナーであると同時にライバルでもあるのだ」という。
同氏からはさらに、Appleが携帯電話を自社開発するという、依然消えることのない憶測をあおるような発言も飛び出した。
「彼らはスマートフォンを開発する。それは、時間の問題にしか過ぎない」(Zander)
Sun Microsystemsの元幹部で、およそ2年前にMotorolaのトップに就任したZanderは一方で、先ごろリリースしたRokrのデモを行った。また、やはり音楽再生に対応し、現行モデルよりもスリム化された高機能電話機のプロトタイプも複数披露した。
Zanderは、まだ名前の与えられていないプロトタイプの1つをデモした。これは、ミュージックビデオの受信と再生に対応するもので、Gloria Estefanのビデオを問題なく再生した。ところが、電源が切れなくなってしまった。Zanderは、言うことをきかないデバイスを、バッテリを取り出して止めようとしたがうまくいかず、結局は舞台袖のアシスタントに助けを求めていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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