BEA Systemsが、デュアルコアプロセッサ搭載サーバに適用するソフトウェア料金の設定を変更した。
同社は米国時間23日、これまでの価格設定を取りやめ、今後はデュアルコアプロセッサ上で動作するソフトウェアに割増価格を適用しないことを明らかにした。BEAは、今回の発表直後からデュアルコアチップをシングルコアチップと同等に扱ってソフトウェアのライセンス料を算出するという。
価格設定の変更は、Intel、Advanced Micro Devices(AMD)、Sun Microsystemsなどのデュアルコアチップが動作する全てのシステムに適用されると、同社は強調した。
しかし同社は、3基以上のコアをもつプロセッサが稼働するシステムに対しては、今後も25%の割増価格を適用する。
BEAの製品マーケティング担当バイスプレジデントBill Rothは声明を出し、「デュアルコアシステムに対する割増料金を撤廃したのは、他社の高価なソリューションよりも優位な価格で商品を提供したいと考えているためだ」と述べた。
BEAは、デュアルコアチップ搭載サーバ上で稼働するソフトウェアに割増料金(同社の場合は、通常料金の25%)を設定していた数少ないベンダーの1社だった。デュアルコアチップ搭載サーバを利用する顧客はその分だけ高いパフォーマンスを実現しているというのが、これらのベンダーの主張だった。サーバソフトウェアの価格はプロセッサ単位で設定されている場合が多い。
デュアルコアチップとは、2つのプロセッサコアを搭載した1つのシリコン片を指す。デュアルコアチップは、クロックスピードの高速化によって発生する熱と消費電力の問題を緩和しつつ、パフォーマンスを向上させることが可能だ。最近は、サーバ分野で普及が進んでいる。
Intel、AMD、Sunなどのチップメーカーや、Microsoftなどの大手ソフトウェアプロバイダの大半は、マルチコアプロセッサをシングルプロセッサと同等に扱うべきだと主張する。VMWareも先ごろ、こうした考えに従う方針を明らかにしている。
一方で、マルチコアプロセッサをシングルプロセッサとして扱うことに難色を示す企業もある。
Oracleは7月にマルチコアチップへのライセンス体系を変更し、マルチコアプロセッサの各コアをチップ1個の4分の3に相当すると見なして、製品のライセンス料を計算すると発表した。
IBMも、4月にライセンス体系を変更している。同社では現在、IntelやAMDのx86デュアルコアチップを1個のチップとして扱っている。しかし、自社製のPowerプロセッサに関しては、各コアをプロセッサ1個分と見なしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」