これまで「Longhorn」(開発コード名)と呼ばれていたWindows Vistaは、Windows XPの後継版にあたる待望の新OSだが、Microsoftはその開発にあたり、セキュリティの改善、新しい情報整理手法、外部デバイスとのシームレスな接続という3つの目標を掲げている。Vistaに搭載される主要な機能のなかには、新しい検索の仕組み、ノートPC向けの新機能、ペアレンタルコントロール、およびホームネットワーキングの改良などがある。
Vistaのベータテスターのなかには、この問題については懸念はしていないものの、MicrosoftにはPtoP機能がデフォルトで有効になっていることを事前に知らせて欲しかったと言う者もいる。
テキサス州ヒューストン在住のThomas Smithは、「デフォルト設定を変更するのなら、そのことをわれわれに知らせる必要がある」と述べている。また、オランダのアムステルダムに住むSteven Binkも同じ意見で、「通知くらいしても良いだろう。しかし、テスターが危険にさらされているという意見には首をかしげる。これはあくまでベータであり、テスト環境でしか動かすべきではない」と語っている。
Bakosも同意見で、Vistaはベータリリースに過ぎず、テスターは完璧なものを期待すべきではないと述べている。「ベータプログラムのメンバーなら、そうしたシステムをテスト環境で走らせ、動作状態をしっかりとチェックする責任がある。これらは、よく知っているシステムとは異なるものだからだ」(Bakos)
一方、MicrosoftのSullivanは、VistaのPtoPサービスがデフォルトで有効になっていることについて、同社は事前に伝えることができたと認めた上で、新しい機能を試すことこそベータリリースの目的であるという点を強調した。
「われわれはベータでさまざまな事柄を試し、それで集まった情報をもとに製品の改善を行っている。あるサービスをデフォルト状態で有効にしていれば、その機能をきちんとテストして、製品の大幅な改善に役立てることができる」(Sullivan)
Microsoftはすでに社内でPNRPのセキュリティ面に関する評価を済ませている。PNRPの初期バージョンはWindows XP Service Pack 1にも搭載されているが、ただしデフォルトでは有効になっていない。同社は現在、第三者機関が行った同プロトコールの分析結果について、社外のセキュリティ専門家と検討を進めていると、同社の関係者は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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