Hewlett-Packard(HP)は米国時間11日、2億3000万ドルを費やし、Scitex Visionが保有する資産のほとんどすべてを、同社の親会社であるScitex Corpから獲得することに合意したと発表した。
この取引は、株主や規制当局からの承認を得た後に成立する。計画通りに進めば、Scitex VisionはHPのイメージング&プリンティング部門に加わることになる。
Scitex VisionのCEO、Dov Oferをはじめとする同社経営陣もHPに加わり、HPのバイスプレジデントであるEnrique Loresに直属することになると、HPの関係者はCNET News.comに語った。
イスラエルに本社を置くScitex Visionは、スーパーワイド・デジタルプリンタを専門に手掛ける。Scitex Visionのマシンを使うと、約16フィート(約4.9メートル)もの大判プリントを処理することが可能だ。
HPのイメージング&プリンティング部門で米国地域のコマーシャルセールス担当バイスプレジデントのRich Raimondiは、今回の買収によってHPの製品ラインに欠けていたものを追加できると述べた。現在、HPのデザインジェットプリンタで処理できるページサイズは、最大でも5フィート(約1.5メートル)である。
Scitex VisionのXLjet Premiumは、解像度370x740dpiの画像を毎時1335平方フィート(約124平方メートル)の速度でプリントできる。
「ワイドフォーマット市場は急成長が期待できる分野の1つだ。現在、この分野のプリンティングの17%がデジタル処理されている。われわれは今後5年間でこの数字が2倍になると予想している」とRaimondiは述べた。
今回の買収理由としてHPは上記のほかに、Scitex Visionがインクジェット技術の研究開発に年間1200万ドルもの資金を費やしていること、1000社もの顧客と取引があること、過去2年で1700台以上の販売実績があることを挙げた。
HPによると、Scitex Visionは2005会計年度の決算(2005年6月30日締め)で1億4200万ドルの売上を計上したという。Scitex Visionは米国、ベルギー、中国、メキシコ、南アフリカにある子会社に加え、世界75カ国に拠点をもつ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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