Hewlett-Packard(HP)の幹部らは今週末に、組織再編の最終調整に入ると見られており、その結果約1万5000人の社員が解雇されることになりそうだ。この人員削減は週明けの米国時間18日に発表されると、同社に詳しい情報筋が述べている。
今回のレイオフは、同社CEOのMark Hurdが進めるコスト削減策の一環で、HPの支出を競合各社の水準まで引き下げることを狙ったもの。同社は、過去1年間にストレージ/サーバグループおよびプリント/イメージンググループで人員削減を進め、第2四半期にはこのための費用1億7700万ドルを計上していた。
1万5000人という削減数はHP全従業員の10%未満であり、的はずれな数ではないと、情報筋は述べている。
この件について、HP関係者はコメントしていない。
大規模なレイオフが予想されるにも関わらず、HPの従業員はHurdに対して好意的な反応を示していると先の情報筋は付け加えている。
「Hurdは社員から、まじめで率直に話すとの印象を持たれている。同氏に対する社員の反応は肯定的で、同氏に好意を抱く者や敬意を示す者、リーダーとして認める者もいる。このような見方が、想像以上に早く社員の間に定着した」(同情報筋)
調査会社Moors & Cabotのアナリストが14日に公表した概算によると、削減される社員数は2万人を超える可能性もあるという。金融アナリストらは、HPが競争力を維持するには、5000〜2万5000人の削減や、各種製品ラインの切り離しさえも必要だと提言していた。
一方では、HP上層部の入れ替えも予想されている。同社は今週はじめ、Dellの元CIO(情報統括責任者)、Randy Mottをエグゼクティブ・バイスプレジデント兼CIO(情報統括責任者)に任命した。同社はさらに、Gilles Bouchardを国際事業部の統轄責任者に任命している。
また、先月同社は、PC/ハンドヘルドコンピュータ事業部をプリンタ/イメージンググループから切り離した。このPC事業部トップにはPalmOneの元社長兼CEO、Todd Bradleyが任命され、プリンタ事業部トップにはVyomesh(VJ)Joshiが残ることになった。
「実は1年ほど前に、PC部門の責任者だったDuane Zitznerは当時のCEO、Carly Fiorinaに、『これこれの日付で退職したい』と告げていた。Duaneはその後もこの日付が近づいているとFiorinaに言い続けたが、しかしFiorinaは後任の人選をほとんどしなかった。そして、実際にDuaneが辞めてしまうと後任者がいなかったので、Fiorinaはプリンタ部門の責任者だったVJにPC部門も任せることにした。しかし、VJはすでに手一杯で、しかもPC部門では課題が山積していたことから、結局2つの部門は切り離すほうがよいということになった」(同情報筋)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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