NTTドコモは8月2日、新しい情報配信サービス「iチャネル」を発表した。今秋発売予定のFOMA 701iシリーズ向けに提供する。サービス開始は8月末から9月ごろになる予定だ。
iチャネルはニュースや天気などの情報を待受画面にテロップで表示させるサービスだ。701iシリーズに搭載されているiチャネルボタンを押すと新着情報が一覧表示され、そこから詳しい内容が書かれたサイトに移動できる。
ドコモが提供するのはニュース、天気、芸能/スポーツ情報、占い、iモードのサイト情報を掲載する「おすすめサイトch」の5つ。iチャネルはオープンプラットフォームとなっており、コンテンツプロバイダが自由に情報を配信できる。ただし、待受画面にテロップ情報を流すことはできず、iチャネルの新着情報ページに情報が表示される。
Macromediaのプッシュ型コンテンツ配信技術「Flash Cast」を利用した。Flash Castを採用した通信事業者は国内初となる。端末はサーバ側に保存された情報を一定間隔で自動取得する。コンテンツプロバイダは自社でFlash Castサーバを用意する必要がある。
ユーザーはドコモが用意した5チャネルのほか、5つまでチャネルを設定できる。
iチャネルについて、ドコモ執行役員プロダクト&サービス本部 マルティメディアサービス部長の夏野剛氏は「本当は『天気予報などをiモードで見たい』と思っているが、iモードを使いこなせていないために情報が見られない人が主なターゲットだ」と話す。
「iモードユーザーの40%は有料サービスを利用したことがない。また、FOMAユーザーのうち、パケット定額制に加入しているユーザーは24%しかいない。iチャネルによって情報を携帯電話で見ることが習慣になれば、iモードの利用頻度も上がるだろう。今回あえて701iシリーズからiチャネルを投入するのは、ARPU(契約者1人あたりの月額利用料金)が低いユーザーの底上げを図る狙いがある」(夏野氏)
iチャンネルを利用するにはiモードと同じく付加機能使用料をドコモに支払う必要がある。料金は月額150円(税別)だ。ドコモが用意したチャネルについては、テロップ情報と新着の一覧ページを表示する場合の通信料はかからない。ただし、詳しい内容が書かれたサイトを見るためには通信料が発生する。また、各コンテンツプロバイダのチャネルを利用する場合にも通信料がかかる。
コンテンツプロバイダが提供する情報の利用料については、別途コンテンツプロバイダが決めることができる。「コンテンツプロバイダが公式サイトを持っていれば、その仕組みを利用してドコモが課金代行をすることも可能だ」(説明員)としている。
今後は対応端末を拡大させていく考えで、今冬に発表する予定のFOMA 902iシリーズでもiチャネルに対応させるとしている。なお、ドコモは同日、iチャネルに対応するFOMA 701iシリーズ3機種を含め、新しい端末5機種を発表している(関連記事)。
また、iチャネルの発表に合わせて、Jストリームがiチャネル向けのASPサービスを開始すると発表した。マクロメディアとFlash Castサーバに関するライセンス契約を結び、コンテンツプロバイダがiチャネル向けに情報を配信できるようにする。価格は未定となっている。
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