goo、地域情報サービス拡充でGoogleに対抗

藤本京子(編集部)2005年07月25日 18時57分

 NTTレゾナントは7月25日、同社の運営するポータルサイト「goo」において、地域情報提供サービスの強化を図ると発表した。

 具体的には、「goo地域」サービスを強化し、地図上に店舗や施設などの位置を番号表示するほか、地図にスクロール機能を追加する。また、地域情報検索に連動したクリック課金形式によるテキスト広告の商用サービスを開始する。26日の地域サービスのリニューアルとともに、両サービスを本格展開する。

 地図上に表示される番号は、検索連動型広告が赤色の番号で表示され、通常の店舗や施設の情報が青色の番号で表示される(下図)。店舗や施設の情報は、NTTレゾナントが現在提携しているぐるなびやウォーカープラス、NTT番号情報のiタウンページなどの情報と、同社のクロール技術を用いて集めた情報を基に、現在約30万件が登録されている。

26日にリニューアル予定の「goo地域」サービス。右側にテキスト広告が表示される

 地図上に店舗などの場所を表示する地域情報サービスは、既にグーグルが「Google ローカル」としてベータ版で提供しているが、こうした既存のサービスとgooで提供するサービスとの違いについて、NTTレゾナント ポータル事業本部 メディア事業部 担当部長の小澤英昭氏は、「既存のサービスでは、”イタリアン”と”渋谷”という言葉を組み合わせ、ユーザーの目的に応じた情報を提供しているが、すべてのユーザーの目的が明確だとは限らない。例えば出張で新橋に宿泊する場合、新橋のホテルとレストランなどの情報を同時に知りたいと思うものだ。gooのローカルサーチに対する考えは、駅などを中心として、行動範囲内の情報を網羅的に提供するというものだ」と説明した。

 今後拡充する予定のサービスとして同社では、スクロール機能をより強化し、地図をマウスでつかみながら動かせるドラッグ型のスクロール機能を追加することや、マイエリア機能の提供などを挙げている。

NTTレゾナントの小澤英昭氏。グーグルを意識した発言が多く飛び出した

 一方、地域情報にテキスト広告を配信するサービスは、日本国内に向けたサービスとしては初となる。ユーザーの検索する地域や興味などと結びつけた広告表示が可能で、goo地域における広告掲載のほか、NTTコミュニケーションズの「ホットスポット タウンナビ」や日本旅行の「旅ぷらざ」などの提携パートナーサイト上でも広告が掲載される。提携パートナーサイトは順次拡大する予定で、近日配信開始予定のサイトとしては、シーマークの「ご近所さんを探せ!」やフューチャーリンクネットワークの「てるジオ」などが含まれる。広告料金は、東京、神奈川、大阪では1クリックあたり21円(税込み)からで、北海道、宮城、埼玉、千葉、愛知、京都、兵庫、広島、福岡が1クリックあたり18.9円(税込み)から、その他の県は16.8円(税込み)からとなっている。このほか、初期費用として別途1050円(税込み)が必要となる。

 NTTレゾナントでは、NTTマーケティングアウトやNTTメディアスコープなど、全国のNTTグループ各社を通じて広告の販売連携を展開する予定で、2008年度には10億円、2010年度には30億円の売上を見込むとしている。

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