スカイプ、テレビ電話サービスをデモ--メジャー入りへの起爆剤となるか

Ben Charny (CNET News.com)2005年07月21日 12時34分

 カリフォルニア州パロアルト発--IP電話事業者のSkypeは、すでに数千万人のユーザーを抱えているが、同社ではテレビ電話の助けを借りて数十億人のユーザーを集める構想を描いていると、同社の共同創業者が語った。

 同社でCEOを務めるNiklas Zennstromは、スタンフォード大学で開催されたAlwaysOnカンファレンスでの基調講演のなかで、ビデオ版Skypeのベータサービスのデモを行った。このアプリケーションは、Skypeの中核をなす通信技術をベースに開発されたプラグインで、すでに同社の社内ではテストが進められているという。エストニアにあるオフィスから講演した同氏は、この製品のリリース日を明らかにしなかった。

 投資会社Draper Fisher Jurvetson(1000万ドルを投資するSkypeの筆頭株主)のTim Draperとともに登場したZennstromは、開発者や外部パートナーの生み出した革新的技術を使って、GoogleやYahooに匹敵するレベルまで自社のビジネスを拡大するのが目標だと明言した。

 「われわれは1つの生態系を生みだし、われわれのネットワークを拡大しようとしている・・・そして、われわれは自社の製品開発とAPIの拡張に重点を置き、自分たちの力だけは不可能な規模までビジネスを広げたいと考えている」(Zennstrom)

 同氏は、YahooがSkypeの買収に乗り出しているとの憶測に対してはコメントを差し控えた。Skypeの年間売上は明らかにされていないが、アナリストらは60億〜100億ドルまで拡大する可能性があると示唆している。

 Skypeは企業や小さなウェブサイトの運営者を対象にしたアフィリエイトプログラムを成功させている。いまのところ、同プログラムには中国、韓国、日本、台湾、そして欧州の一部の国のサイトが参加している。

 Zennstromはさらに、MotorolaやSiemensといったハードウェアメーカーとの提携がSkypeのユーザーベース拡大に役立ったことを指摘した。同氏によると、Palm OSが音声処理をあまり得意としていないため、同OSベースのスマートフォンについては今のところ検討していないという。

 IP電話サービスの主要プロバイダーは、何年も前から、テレビ電話技術を「来年の」アプリケーションだと見なしてきた。つまり、各社は登場を明言しながらサービスを投入できずにいる。米国では、シリコンバレーのIP電話事業者Packet8がすでにテレビ電話サービスを提供している。一方で、ハードメーカーのCisco SystemsやAvayaなどが、テレビ電話機のコスト削減手法の開発に取り組んでいるが、これは消費者がテレビ電話に対応した電話機の価格が高すぎると考えているためだ。

 アナリストらは、テレビ電話技術を最初に導入するのは企業になるだろうと考えている。企業ではテレビ電話を利用することで、会議に関連する出張費を削減できる。これに対し、消費者がこのようなサービスを導入するのは、電話機の価格が手ごろな価格帯(1台100ドル以下)に下がってからになるとアナリストらは述べている。

 SkypeのIP電話ソフトが1億3200万回以上ダウンロードされていることや、ある時点で最大300万人のユーザーが同時にそのサービスを利用していることを考えると、Skypeによるテレビ電話アプリケーション分野への参入で、同業界が大幅に拡大することは間違いない。

 だが現時点では、Skypeのユーザーがテレビ電話用のハードウェアを実際に買うかどうかはわからない。同社が今後リリースしてくる新しいテレビ電話用アプリケーションに、実際にお金を支払うかどうかについても同様だ。これは、Skypeの提供するサービスの大半が無料であるためで、一部には「SkypeOut」のようなプレミアムサービスも提供されているが、PCユーザー同士の会話ならまったく料金がかからないからだ。

 PCから一般の電話に1分間2セント程度で電話をかけられるSkypeOutについては、現時点で約110万人の契約者がいることから、同社は自社が最大のVoIP事業者であると主張している。

 ベンチャーキャピタリストのDraperは、過去にHotmailやOvertureといった最先端を行く企業の資金集めに手を貸した実績を持つが、Skypeについては自分もZennstromも未公開企業のままにしておきたいと考えているとし、たとえオファーがあっても10億ドル以下の金額では決してSkypeを手放すことはないと述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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