Microsoftが、マネージドサービスビジネスに関して、大容量かつ低コストという昔ながらの戦略を採ろうとしている。
Microsoft CEOのSteve Ballmerは米国時間10日、ミネアポリスで開催された同社のワールドワイドパートナーカンファレンスにおいて、コンサルティングサービスを拡大していくための長期戦略の一部詳細を明らかにした。
IBMの「Global Services」が提供しているような、高度にカスタマイズされ、コンサルティングに重点を置くアプローチではなく、Microsoftではマネージドサービスに一般的なPCに対するのと同様のモデルを適用していくと、Ballmerは話している。マネージドサービスは、企業システムの稼働を支援するサービスだ。
カンファレンスで質問を受けたBallmerは、「マネージドサービスの人気は世界的に高まると考えている。カスタマイズされたアウトソーシングサービスというよりも、製品のように標準的なモデル形態を持つものが伸びていくだろう」と語っている。
Microsoftは、Energizerで稼動するデスクトップPCを対象に、マネージドサービスをすでに提供開始している。この契約は、Microsoftの同分野進出における初めての大きな動きで、ここで提供されるサービスには、電子メールやインスタントメッセージングといった数多くのアプリケーションホスティングも含まれている。
こうした試験的な提携やその他の取り組みを通して、Microsoftは提供サービスの拡充を図る所存だと、Ballmerは述べている。
「同サービスを担当するチームに、マネージドサービスを終わりのないカスタマイゼーションから解放し、より標準的なものへ進化させる技術を駆使するには、さらに意欲的に知識を吸収するよう努めなければならないと話した」(Ballmer )
Microsoftがサービス提供に臨んで意図しているこうした事柄は、同社のソフトウェアとともにコンサルティングサービスも提供する、システムインテグレータや付加価値再販企業などのパートナーにとっても、大きな関心事である。
ビジネスアプリケーションに対するMicrosoftの取り組みに対しては、同社のパッケージアプリケーションパートナー企業の利益を損なうという批判の声もすでに聞かれている。
一方Ballmerは、Microsoftがサービスやアプリケーションといった新たな市場に進出するのに伴って、パートナー企業もみずからの製品およびサービスを順次進化させていかねばならないと、講演で指摘した。
Ballmerはさらに、デスクトップサポートなどのマネージドサービスはいまだ検討過程にあり、外部コンサルティング企業の役割も完全には明確になっていないと述べている。
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