Microsoftは、独禁法関連で欧州当局をなだめるために、同社が昨年販売を命じられたWindowsオペレーティングシステム(OS)の機能縮小版に、今回新たな変更を加えた。
この「Windows XP N」は、来週5つの言語に対応するバージョンがPCメーカー向けに出荷され、7月1日には小売店の店頭に出回ると、同社は米国時間8日に明らかにした。Microsoftによると、7月にはさらに10の言語に対応するバージョンが販売されるという。このソフトウェアは「Home」および「Professional」の2つのエディションがそれぞれ用意され、どちらも通常のバージョンと同じ価格で販売される。
Microsoftは昨年、欧州委員会(EC)から、多岐にわたる命令のひとつとして、メディアプレイヤーをバンドルしないWindowsの販売を命じられた。Microsoftは今回、同社が1年前の命令に完全に従っていないとする欧州規制当局をなだめるための取り組みの一環として、この機能限定版Windowsに変更を加えた。
最も目立つ変更点の1つは、ソフトウェアの名前だ。Microsoftは当初このソフトウェアの名称を「Reduced Media Edition」にしたいと考えていたが、欧州規制当局の反対を受けて今年3月、その名称をWindows XP Nに変更した。
このソフトウェアの新しい小売パッケージには、XP Home Edition Nが「Not with Windows Media Player」(Windows Media Player非搭載版)の意味である旨の説明が星型の囲みのなかに記載されている。
ソフトウェア自体の変更点は比較的控えめな内容となっている。Microsoftは、Windowsで特定のメディアファイルタイプを登録する方法について、RealNetworksから求められた変更に応じたことを明らかにした。また同社は「マイミュージック」フォルダからサンプル音楽ファイルとWindows Movie Makerへのアクセスを削除した。
さらに、MicrosoftはNエディションで使えなくなった機能を復活させたいユーザーのために、同エディションで削除されている標準のWindows XPファイルの全てが復元できるメディアパックを同社のウェブサイトで提供するとも述べている。
同社は、最初のMedia Player非搭載バージョンを今年1月にコンピュータメーカー向けに出荷した。しかし同社の関係者によると、今日までにこのソフトウェアを搭載して出荷されたPCは1台もないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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