2005年の世界半導体市場、5.9%の成長へ--NAND型フラッシュメモリがけん引

Eileen Yu(CNETAsia)2005年05月31日 13時24分

 シンガポール発--市場調査会社Gartnerは、世界の半導体市場が2005年に5.9%成長し、2330億米ドル規模に達する見込みであるとの予測を示した。しかし、この成長は、典型的な成長サイクルと「一致していない」と同社では述べている。

 「メモリ分野の成長と、半導体市場における他の分野の成長が、一致しなくなっている」とGartner Dataquestのセミコンダクターグループでリサーチバイスプレジデントを務めるAndrew Norwoodは、先頃開かれた説明会で述べた。

 Norwoodによると、半導体市場における好況と不況のサイクルは、メモリ市場動向の影響を大きく受けるという。つまり、これは、メモリ市場が低迷している場合、半導体市場全体が同様の影響を受けることを意味している。同様に、メモリの需要が上向いている場合、半導体市場全体が好影響を受ける。

 DRAMを含む汎用メモリ分野の成長において、かなりの鈍化が予測されているにも関わらず、半導体市場全体の成長率は、それほど大きく低下しないとNorwoodは予測している。

 また、Norwoodは、NAND型フラッシュメモリの需要が非常に高く、これが、DRAMおよびメモリ市場における需要低下を補っていると、説明する。NAND型フラッシュメモリは、一般的に、USBフラッシュメモリやメモリカードで使用されている。

 「NAND市場の成長が非常に速く、このことがDRAM/メモリ市場の受ける打撃を補っている」(Norwood)。

 半導体市場全体は、2004年から2010年まで、6.4%の年平均成長率(CAGR)で推移すると予想され、2010年までに売上高が3180億米ドルに達するとNorwoodは述べた。

 また、アジア太平洋地域の半導体市場も、2009年にわずかな落ち込みが予測される点以外は、世界規模での予測と同様に推移する見込みである。

 アジア太平洋地域での半導体市場は、2004年に前年比25.7%増の1024億米ドル規模に達したが、2010年には1666億米ドル達するとGartner Asia-Pacificで半導体担当プリンシパルアナリストを務めるPhilip Kohは予測している。

 Kohによると、この成長をけん引しているのは、消費者向け家電製品および携帯/無線デバイスに対する、同地域における高い需要であるという。例えば、デジタルオーディオプレイヤー(フラッシュメモリ型およびハードディスク型)は、2010年までのCAGRが23.8%で推移すると予測されている。また、テレビや液晶ディスプレイ(LCD)も主なけん引役と考えられており、同分野の2004年から2010年までのCAGRは、32.8%になると予測されている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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