新たに公表された調査結果によると、ワイヤレス機器に対する消費者の関心が高いことから、無線LAN用半導体市場は今後も成長が続くという。
市場調査会社IDCが米国時間23日に公表したこの調査結果によると、無線LAN用半導体の売上高は、昨年の12億ドルから2009年には30億ドルまで急増するという。この売り上げ増を年間平均成長率で見ると、21パーセントに相当する。IDCでは、無線LAN用半導体の出荷数が、2009年までに4億8700万個に達すると予想している。
802.11無線技術を使用した部品販売の増加は、主として消費者向けの無線機器やモバイル機器の伸びと、デバイスの帯域幅や受信距離を拡張するMIMOなどの最新技術によると、IDCは説明している。MIMOは「multiple input、multiple output」の略称で、2つ以上のアンテナにより、2つ以上のデータストリームを同一チャンネル上で同時に送受信することが可能な技術だ。
携帯機器では、ゲーム機、セットトップボックス、デジタルテレビ、そして携帯電話などで、無線ネットワーク機能を搭載するものが目立ってきている。
これらのチップのメーカーでは、競合他社との差別化が新たな課題となっている。
「競争が激化し、チップの統合が進むことで、無線LAN市場は低価格化の激しい圧力にさらされ続けるだろう」とIDCのCeleste Crystal(シニアリサーチアナリスト)は声明のなかで述べている。差別化の対象となる主な分野は、消費電力やインターネット通話機能などになるとCrystalは述べている。
IDCは、2004年に最も多くの売上高を記録したWLAN用半導体メーカーがBroadcomだったと発表した。上位5社に含まれる残りの企業は、Atheros、Intel、Conexant/GlobespanVirata、そしてTexas Instruments(アルファベット順)となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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