FAQ:グーグルの「Web Accelerator」とはこんなもの - (page 2)

Stefanie Olsen(CNET News.com)2005年05月12日 10時52分

金融情報やその他のセキュアトランザクションの記録に危険はないのか?

 大丈夫だ。Googleによると、Web Acceleratorは「HTTPS」仕様のウェブサイトをキャッシュしないのでこれらのトランザクションに危険はないという。HTTPSは、HTTPから派生したもので、オンラインバンキングやクレジットカード情報のオンライン入力ページのセキュリティを確保するものだ。

Web Acceleratorには、ユーザーのプライバシーに関する問題はないのか?

 個人の感じ方によってはあると言えるかもしれない。Googleのプライバシーポリシーによると、Web Acceleratorはユーザーがアクセスしたウェブページを取得してキャッシュするが、これらのページリクエストに個人情報が含まれている場合があるという。また、個人データが含まれた第3者のクッキーも一時的にキャッシュされる。

 たとえば、ユーザーが暗号化されていないウェブページのフォームに電子メールや住所などの情報を入力した場合、Web Acceleratorを介してGoogleがそのデータを入手する可能性がある。さらに、Web Acceleratorはユーザーの「クリックストリーム」データを収集するため、リクエストしたURL、リクエスト日時、IPアドレス、およびコンピュータや接続に関する情報などがわかってしまう。

 Googleは、本人が明示的に許可しない限り、第3者に対して個人情報を貸し出したり売却することは決してないとしている。しかし、Googleによる個人情報の取り扱いに関しては、まだ十分な情報がないとプライバシー擁護団体は指摘している。彼らは、Googleが個人情報やクリックストリームデータを、自社サイトからのクッキーに含まれる既存の検索履歴データと組み合わせた場合に、ユーザーを広範囲にカバーするプロファイルができてしまうことを特に懸念している。

 GoogleのMayerはこの点について、同社ではWeb Acceleratorで集めたクリックストリームや個人情報に検索履歴データを組み合わせることはないとしている。しかし、ユーザーがWeb Acceleratorを使ってGoogle.comにアクセスした場合、そこでの活動の記録はAcceleratorのプロキシーに残ってしまう。

 それでも、ユーザーがまめにブラウザのキャッシュを空にしクッキーを削除していれば、こうした不安は減らせると、プライバシー擁護者らは述べている。

Web Acceleratorは無料で提供されているが、Googleにはどんなメリットがあるのか?

 GoogleのMayerによると、ユーザーのアクセススピードが改善すれば、その分多くの時間をGoogleでの検索に使えるようになるという(同社は今年1月から3月までの3カ月間に、検索結果のとなりに表示されるテキスト広告の販売から10億ドルを超える売上を上げていた)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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