Googleがウェブブラウザのデータ読み込みを高速化する技術を投入した。
「Web Accelerator」というこの技術のベータバージョンは、米国時間4日夜から同社の技術インキュベーションサイトである「Google Labs」で提供されている。同社によると、ダウンロードして利用するこのツールは、Googleのグローバルなコンピュータネットワークを利用して、ウェブサイトの読み込みを高速化するという。
Web Acceleratorは、ウェブサイトのダウンロードを高速化するために用意された同社の専用サーバを通じて、URLリクエストを送信する仕組みになっている。また、このアプリケーションでは、サイトのデータを圧縮してからコンピュータに送信することも可能だ。
このシステムは、個々のPCが頻繁にアクセスするサイトのコピーを保存し、それらのページが更新された場合には追加されたデータを自動的に取得するようになっており、ブラウザ側ではこれらのサイトの読み込み命令を受けた場合にも、更新された差分だけを取得すればよい。このツールは、金融サービス企業が管理する暗号化されたウェブページなど一部のページで利用できないほか、マルチメディアファイルを高速にダウンロードする目的でつくられたものではないと、Googleは述べている。
このWeb Acceleratorは、ブロードバンド接続のコンピュータを特にターゲットとしており、Googleはユーザーがダイアルアップ接続の場合、このツールを使ってもあまり速度の改善が見られないかもしれないとしている。同社によると、このベータの第1フェーズは欧州と北米に的を絞っており、他の地域へのウェブアクセスは高速化されそうもないという。
Web Acceleratorを利用するには、MicrosoftのWindows XPもしくは2000と、MicrosoftのInternet Explorerブラウザのバージョン5.5以降、またはMozila FoundationのFirefoxブラウザのバージョン1.0以降がコンピュータにインストールされている必要がある。Googleによると、Windows上で動作する上記以外のブラウザでも、手動で設定すればWeb Acceleratorを利用できるという。Web Acceleratorをインストールすると、システムを利用するためのツールバーがブラウザ上に表示される。
Googleがユーザーのインターネット利用に関するデータを保存することに対してプライバシー侵害の懸念が生じる可能性があるが、同社ではこの懸念を抑えるため、Web Acceleratorが収集する情報は、ユーザーがウェブ利用時にインターネットサービスプロバイダ(ISP)に提供しているのとほぼ変わらないと説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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