再編が進むゲーム業界
ゲーム業界は世界的に競争が激しくなっていること、次世代ゲーム機向けのソフト開発コストがかさんでいることなどから業界再編が進んでいる。
2003年4月には「ファイナルファンタジー」シリーズを持つスクウェアと「ドラゴンクエスト」シリーズを持つエニックスが合併してスクウェア・エニックスを設立した。また、海外では業界最大手のElectronic Artsが2004年12月、欧州大手のUbisoft Entertainment株式を約20%取得している。
ナムコとバンダイはかつて、ともにセガとの経営統合を探った時期がある。バンダイは1997年1月、セガと合併してセガバンダイを設立すると発表していた。しかし社員が社風の違いを理由に合併に反対したことなどから5月には破談となっている。ナムコは2003年4月にセガに対して合併を持ちかけたが、5月に協議を終了した。結局セガはパチンコ大手のサミーと経営統合し、セガサミーホールディングスを設立している。
高須氏は「M&Aの最大リスクは企業風土(が合うかどうか)だ。セガの場合はデューデリジェンス(合併前に行う企業調査)の中で、“(風土が)ちょっと違う”ということになった。しかし、今回は現場の担当者レベルで“この話をぜひ実現させるべきだ”という声が出た」と話し、円満な話し合いの中で経営統合に至ったとアピールした。
バンダイはアメリカ地域での業績不振や不採算事業の整理などに伴って、3月に2004年度の業績予想を下方修正している。2004年度の売上高は前年比2.5%増の2700億円となるものの、経常利益は同8.1%減の250億円、純利益は同29.6%減の100億円となる見込みだ。
一方ナムコも5月2日、2004年度の業績予想を下方修正している。売上高は前年比3.4%増の1785億円、経常利益は同0.4%増の145億円、純利益は同24.5%増の85億円になるという。
新会社の2005年度の業績は、売上高が4600億円、営業利益と経常利益がそれぞれ440億円になると予想している。
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