PCベンダー大手のデルは4月11日、CPUに米Intelの64ビット拡張版Xeon MPを4基まで搭載可能なPCサーバ「PowerEdge 6800」と「同6850」を出荷した。これに伴い、7月をめどに、導入サポートを担当するデル・プロフェッショナル・サービス(DPS)事業部を従来の70人から150人へ倍増させる。
64ビット拡張版のXeon MPは、32ビットのソフトウェア資産の継続という市場の需要を受け米Intelが出荷する64ビットCPUである。従来は同じ64ビットCPUであるItanium 2の市場と予測されていたミッドレンジ市場に、Xeon MPやAMD製の64ビット拡張CPUが、Itanium 2の代わりに浸透すると見られている。米Intelは従来同様、周辺チップセットなどサーバ製品の基本部品をPCベンダーに提供しており、今回のサーバ機ではE8500チップセットを使って設計コストを抑えている。
米Intelの技術を用いたサーバは、数の論理で製品価格を低く抑えたコモディティ製品と言える。こうしたコモディティ製品の適用範囲が従来よりもハイエンド側に広がる点について、デルのエンタープライズマーケティング本部ソリューション本部長の多田和之氏は「これまでできなかったことが標準技術でも十分にこなせるようになった」とし、データベース管理システムなど情報システムの最深部も標準技術に置き換わっていくというビジョンを示した。
適用分野が広がることに合わせ、デルは導入コンサルティングなどのサポートを拡充する。デル・プロフェッショナル・サービス(DPS)事業部を従来の70人から150人へ倍増させるほか、性能のサイジングや検証を実施するサービス機関であるデル・テクノロジー・ソリューション・センター(DTSC)の敷地面積を従来の2倍である160平方メートルに拡張する。
価格は以下の通り。タワー型の「PowerEdge 6800」は、1個のCPU、1Gバイトのメモリ、36Gバイトのディスクなどから成る最小構成時に71万1900円。高さ4U大のラック・マウント型である「同6850」は、同じ最小構成時に79万650円。いずれも「シルバー」と呼ぶ安価な保守サポートを3年間含む。
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