米IBMは7日(米国時間)、4プロセッサ搭載のブレードサーバを発表した。これは、米Intel製のXeonプロセッサを搭載したモデルで、米Hewlett-Packard(HP)から出ている競合製品と比べて、かなり薄型になっている。
今回発表されたブレードサーバHS40は、4基の2.8GHz Xeon MPプロセッサならびに容量16GBのメモリーを搭載し、2月17日に発売になると見られている。IBMは、1月後半に価格設定・公表する予定。
予想されていた通り、HS40は、高さ12.25インチのIBM BladeCenterの筐体のなかに、幅60mmのシステムを最大7つまで垂直に設置できるようになっている。BladeCenterの筐体には、幅30mmのブレードサーバHS20(Xeonを2基搭載)またはJS20(PowerPC 970を2基搭載)を同時に収容することも可能だ。
このHS40は、HPの4プロセッサ搭載ブレードシステムBL40pよりも1年以上遅れて登場することになるが、BL40pに比べてかなりサイズが小さいという特徴がある。ちなみに、BL40pを2つ並べたシステムは、高さ10.5インチのエンクロージャに収まる大きさだ。
米Illuminataのアナリスト、Gordon Haffは、「今回HS40を発表したことで、IBMのブレードサーバ製品のラインナップは幅が広がった。同社のブレードサーバの売れ行きが好調なことは、どの指標を見てもわかる」と述べている。
調査会社米IDCによると、IBMのブレード製品は、2003年の第3四半期に出荷台数と売上でHP製品を追い抜いたという。この市場はまだ新しく、急速に成長しており、同四半期には763%拡大して1.64億ドルの規模になったとIDCは説明している。
ブレードサーバは通常、本棚の本のように立てて並べるか、戸棚の皿のように水平に重ねるかして、1つの筐体のなかに収容される。ブレードを使ったシステムでは、ネットワーク機器や電源などのインフラを共用する。
サーバベンダー各社は、いくつかの特徴を挙げながら、ブレードを大々的に宣伝している。こうした特徴としては、まずコンピュータを密に詰め込むことで、スペースを節約できること。また、個別のサーバをラックに収容してつなぎ合わせると、電源やネットワークのケーブルが絡み合うという悪夢のような現在の状況を改善できること。そして、システムの遠隔操作を容易にできること。さらには、装置の故障や変更が必要になった場合の対応策として、タスクをあるシステムから他のシステムへ容易に移動できることなどが挙げられる。
ブレードサーバは、個別のサーバをラックに収容するという形態に次第に取って代わるだろうと、多くの人が考えている。個別のサーバの規格は、幅19インチ、高さ1.75インチであり、これがラックユニットの「U」と呼ばれる大きさだ。標準的なラックの高さは42Uで、6フィートを少し越えるくらいになる。
ブレードサーバの筐体もラックに収容される。IBMの7U BladeCenterでは、総計42個の4プロセッサ搭載サーバが1つのラックに収容され、スタンドアロンのサーバに比べて極めて密度の高い構成になる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」