市場調査会社IDCが米国時間23日に発表した市場予測の改訂版によれば、2004年に約1億7800万台だった世界PC出荷台数が、2005年には1億9500万台前後に達する見込みだという。
これは前年比9.7%増にあたる数値。IDCは2004年11月時点では、2005年の世界PC出荷台数が前年より10.1%増加すると予測していた。IDCは、成長予測値の下方修正を行った理由として、日本の景気回復が遅れ、米国経済の先行きも不透明であることを挙げている。なお、2005年の出荷額総計は、前年比5.3%増の2090億ドルになると見られる。
IDCの予測は、2005年のPC出荷台数が前年より9%増加するとした、市場調査会社Gartnerの予測とほぼ一致する。
IDCによると、米国内における2005年のPC出荷台数は前年比7.6%増の6270万台に達するという。米国における2004年の出荷台数は5830万台だった。過去2年間に記録した11%という成長率に比べると、今回の数字はかなり低いと言わざるを得ないとIDCは述べる。
「米国のITバイヤーは、2005年に購入の具体的な計画があると口を揃えるが、複数のリスク要因が存在していることから、われわれは米国に関して控えめな予測を発表した」と、IDCのクライアントコンピューティング部門バイスプレジデントRoger Kayは、報告書の中で述べている。「リスク要因には、景気回復の遅れや雇用の伸び悩み、貿易赤字の増大、原油価格の継続的な高騰、国庫に深刻な打撃を与える対外戦争、金利の上昇、依然として安定しない株式市場、家計貯蓄率の記録的な低下などが含まれる」(Kay)
西ヨーロッパでは、ノートPCの出荷台数が2005年に20%増加すると予測されているが、2004年の成長率は30%以上、そのさらに前年は約40%となっていた。日本における法人向けの出荷台数は、2004年には12%という力強い成長を見せたものの、今年は5%以下へ後退するという。昨年12月にはインド洋沖で津波が発生したアジア太平洋地域における成長は、2004年の16%には及ばないものの、依然2けた台を維持する見込みだ。
IDCによれば、PC出荷台数は2009年までに年間2億7300万台に達し、出荷額は2450億ドルとなる見込みだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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