IBMが、次期バージョンの「WebSphere」サーバソフトウェアにおいて、標準ベースの統合ツールを強化すると発表した。これは、異なるシステムを統合するソフトウェアに対する、企業ユーザーの大きなニーズを反映する動きだ。
IBMのアプリケーション&インテグレーションミドルウェア部門ゼネラルマネージャーRobert LeBlancによれば、次期WebSphere(コードネーム「Pyxis」)は、Webサービスの新しい通信プロトコルをサポートするほか、同社が先ごろ開発した機器間メッセージングソフトウェアをベースに開発されるという。名称は「WebSphere 7」となる予定で、2005年末から2006年初頭にかけてリリースされる。
さらにLeBlancは、同社が特定の用途のためにデザインされたWebSphereを準備していることを明らかにした。RFIDアプリケーション用のものや、埋め込み型およびハンドヘルドタイプのコンピュータにデータを提供するタイプのWebSphereアプリケーションサーバはすでに開発されている。
WebSphereとはIBMのサーバソフトウェア製品群のことで、このなかには、Javaプログラムを実行するための「WebSphere Application Server」や、ビジネス統合ソリューションの「WebSphere Business Integration」などが含まれる。このソフトウェアは、販売管理用アプリケーションや在庫管理システムといった異なるシステム間において、データ転送やトランザクションの実行を可能にするものだ。これを利用することで、ビジネスプロセスを合理化したり、進行中のオペレーションを効率的に管理したりできるようになる。
12月31日締めの四半期におけるWebSphere部門の売上は、前年と比べて18%増増加した。WebSphereの新バージョンが12月に発売されたことも、売上の増加に大きく貢献している。しかし、LeBlancは、WebSphere部門の好業績について、IBMが競合企業からマーケットシェアを奪いつつある証拠だと強調している。
「他社をさらに引き離して、独走態勢をとりたいと考えている。2004年末の業績に鑑みれば、今年はそれをかなえるチャンスが十分にあるはずだ」(LeBlanc)
IBMは本年中に、WebSphere Business Integrationをアップグレードし、 WebSphere Application Serverに搭載されている標準ベースの統合ソフトウェア(Enterprise Service Bus)を強化する予定だ。両製品とも、 セキュリティやメッセージング機能に関するものなど、開発中のWebサービス仕様をサポートする予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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